嘘も孤独も全部まとめて

「現に、彼女は一人で泣いていたんだ。聖なる夜に一人取り残された彼女に、せめてもの一夜を…。そう思って何が悪い？」


コイツ…根っからの遊び人だな…。


「彼女は俺の嫁だ。ただの交際相手とは訳が違う」


「どうやって彼女が自分の嫁だって分かったの？今初めてここに来たよね？それとも、僕が連れ込む様子でも陰から見てたのかな？それなら、もっと質が悪いね」


悪びれる様子もない。

むしろ、自分が杏里紗を救ったと言う始末。


「とりあえず、部屋に入らせてもらう」


「ちょっと待って、勝手に入らないで。警察呼ぶよ」


来た！


「警察だけど」


警察手帳を立花の目の前に広げる。