嘘も孤独も全部まとめて


そんなに触れていないのに、全身の神経がチャックの辺りにあるような、そんな感覚に陥った。

チャックが一番下まで下ろされ、透の両手が肩から腕へと動くのに合わせて服が肌を滑り落ちていく。

手首の部分を外すと、そのまま床に落ちるドレス。

上半身が(あらわ)になり、慌てて両手で胸を隠す。

恥ずかしくて心臓が破裂しそうだ。


「何も着けてないのか」


ブラジャーを着けていないことを言っているらしい。


「……だって…肩紐ないやつないんだもん…」


店員がヌーブラとか何とか言ってたけど、結局それも買ってないし。
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