嘘も孤独も全部まとめて
「中野杏里紗、何か分かったか?」


『何度か補導歴があった。万引きに深夜徘徊、売春。今十七歳だけど、最初に補導されたのが十五歳。少し前にも補導されてるわ』


「やっぱりな…」


『で、その子がどうしたの?シェルターから逃げ出して今は所在不明だけど』


「昨日俺が保護した」


『はあっ?』


「けど今帰ってきたら逃げられてた。近くの繁華街に居るかもしれない」


『……分かった、私が行くわ。因幡くんは管轄外でしょ。夜間徘徊はうちの専門だから任せといて』


少年課は、非行少年などに関する業務全般を担当している。

確かに俺が動くよりはいい。
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