キスのその後に
翔太の顔をこんなに近くで見たのは、おそらく初めてのことだろう。
「香織さんの顔、こんなに近くで見たの初めてかも。いつもカウンター越しだし。」
翔太が笑った。
また心の声が聞こえたのだろうか。
「そうだね。」
心臓が早くなるのがわかる。
「あんまり見ないでよ。もうすぐ40歳のおばさんの顔なんて。」
香織は目をそらした。
平静を装いながら、ビールを飲む。
一口。
二口。
そしてグラスを傾けて、一気に残りを飲み干した。
左側から翔太の視線を感じる。
年甲斐もなく、ドキドキしている自分がいた。
男にこんなに近くから見つめられるのなんて、どのくらいぶりだろう。
「香織さんはおばさんなんかじゃないです。すごく綺麗です。」
その言葉に、香織は思わず翔太を見た。
「あ、ありがとう。」
眉間の辺りがモヤモヤする。
ヤバい。
酔いが回ってきたかな。
翔太はゴクゴクと喉を鳴らして、グラスのビールを半分程飲んだ。
「やっぱ仕事の後のビールはいいですね。香織さんがこのために仕事してるって言うの、全面的に共感できます。」
そう言って、無邪気な顔で笑う。
かわいいじゃない。
「でしょ。」
香織は食い気味に答えた。
「香織さんの顔、こんなに近くで見たの初めてかも。いつもカウンター越しだし。」
翔太が笑った。
また心の声が聞こえたのだろうか。
「そうだね。」
心臓が早くなるのがわかる。
「あんまり見ないでよ。もうすぐ40歳のおばさんの顔なんて。」
香織は目をそらした。
平静を装いながら、ビールを飲む。
一口。
二口。
そしてグラスを傾けて、一気に残りを飲み干した。
左側から翔太の視線を感じる。
年甲斐もなく、ドキドキしている自分がいた。
男にこんなに近くから見つめられるのなんて、どのくらいぶりだろう。
「香織さんはおばさんなんかじゃないです。すごく綺麗です。」
その言葉に、香織は思わず翔太を見た。
「あ、ありがとう。」
眉間の辺りがモヤモヤする。
ヤバい。
酔いが回ってきたかな。
翔太はゴクゴクと喉を鳴らして、グラスのビールを半分程飲んだ。
「やっぱ仕事の後のビールはいいですね。香織さんがこのために仕事してるって言うの、全面的に共感できます。」
そう言って、無邪気な顔で笑う。
かわいいじゃない。
「でしょ。」
香織は食い気味に答えた。