スパダリ御曹司に年下看板娘は、溺愛で包囲されました。
◇スーツの男性客
「……あの、どうぞ」
私は彼の前にある試飲用の小さな湯呑みを横目に新しいお茶を彼の前に置いた。
「ありがとう。いただくよ」
「あっ、お饅頭もよかったら」
彼は私に微笑むと「お饅頭もありがとう」と言い、お饅頭の包装紙をめくり一口食べた。
「んっ、美味しい。このお茶によく合うね。これはどこで売っているの?」
「これは祖母と私が作っているので、ここでしか売ってはいないです」
「へぇ〜じゃあ、ここに来ないと食べられないのか。このお茶も深みがあってとても美味しい」
彼は感想を言いながらなぜかメモをしている。来店してすぐ彼は『お茶の試飲ができないだろうか』と言ったので私は了承をした。したけど、こんな、全種類とは思わないじゃない。
それに、今までの数種類のお茶を細かく書いていて意味不明だ。