兄の好きな人 第一部
あの時俺があんなことをしていなかったら




きっと今も裕子は俺の隣で笑ってくれていたはずだ







兄貴としてしか俺を見てくれていなくても
以前までの方が良かったんだろうか















「裕也っ。おはよう。




お前西田と別れたの?」







「…。はよ」





「おぃ。答えろって。やっと堅物のお前にも彼女できたと思ってたのにょぉ」






優が何も知らずに話しかけてくる






イライラしたって仕方ないのに





「お前に関係ねぇだろ」







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