兄の好きな人 第一部
裕子が病室に入ってきた





「裕子大丈夫だった…?」





「私なんて…っ。
全然大丈夫。
お兄ちゃ…んっ。ひっ。ふ…。
ごめんなさ…ぃ。私のせいで…ぇ。
ふぇえ」






裕子が泣き出した





「裕子泣かないで。
俺が勝手にしたことなんだから。
裕子は何にも悪くないよ」






抱き締めてあげたいけど
肝心の腕が動かない






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