兄の好きな人 第一部
母さんの理想の息子を演じなければならない
裕子のことが好きだって胸をはって言えたら…
「…裕也?どうしたの?おいしくないの?」
「ぁ。うぅん。すごく美味しいよ。
もう母さんの手料理食べられるのも残りわずかなんだよな。
よく味わって食べるよ」
「そんな悲しいこと言って…。
いつでも帰ってらっしゃいね」
「うん…」
帰れるわけないよ
裕子のことが好きだって胸をはって言えたら…
「…裕也?どうしたの?おいしくないの?」
「ぁ。うぅん。すごく美味しいよ。
もう母さんの手料理食べられるのも残りわずかなんだよな。
よく味わって食べるよ」
「そんな悲しいこと言って…。
いつでも帰ってらっしゃいね」
「うん…」
帰れるわけないよ