兄の好きな人 第一部
「はぁ…」






俺は屋上のフェンスにもたれ掛かりながら






学校から出ていく生徒を見ていた







「裕子もう帰ったのかな…」







もう裕子と会えるのもわずか






あれから裕子には一切触れていない









裕子は俺のことを
もう男として見ていた





そんな裕子が可愛くて
愛しかった






触れたくて触れたくて





けどそんな衝動を必死で抑えた






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