兄の好きな人 第一部
「裕子元気で…。
勉強もう見てやれないけど頑張るんだぞ」
親がいるから
こんな兄としての言葉しか言えない
今本当に伝えたいのはこんなことじゃないのに
プルルルル
発車の合図だ
「じゃあ…。着いたら母さん電話するし」
俺は電車に乗り込んだ
そして裕子が顔をあげた
その目には溢れるほど涙が溜まっていた
勉強もう見てやれないけど頑張るんだぞ」
親がいるから
こんな兄としての言葉しか言えない
今本当に伝えたいのはこんなことじゃないのに
プルルルル
発車の合図だ
「じゃあ…。着いたら母さん電話するし」
俺は電車に乗り込んだ
そして裕子が顔をあげた
その目には溢れるほど涙が溜まっていた