兄の好きな人 第一部
「寂しいけど…寂しすぎるけどっ…




お兄ちゃんが決めたことだもんね。




我慢する…。」








裕子は悲しそうな笑顔で俺と向き合った。






そんな顔しないで。






言ってしまいそうになる。






やっぱり行かないって



裕子の側にいるって










けど








「ごめんな。
ありがとう裕子」







俺はこう言うしか選択肢は残されていないんだ。



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