ツンデレ副社長は、あの子が気になって仕方ない
玄関の扉を開けて門の所まで行き、ポストからはみ出している朝刊を引っ張り出す。
我が家では、主要3紙に経済新聞まで契約してる。
といっても、お父さんですら、朝ごはんの時にチラッと目を通すだけ。お継母さんやキララに至っては、どんな新聞を取っているのかすら知らないだろうし、おそろしく無駄な出費だと思うんだけど。
まぁ私の財布から出すわけじゃないし、何も言うつもりはない。
私はさっそくその場で、一番上になっていた新聞をガサガサッと開いた。
お目当ては、下の方にある雑誌広告。
今日発売の週刊誌の見出しが並んでいるはずで……あ、あった!
探していた週刊リアルデイズの広告を見つけた私は、嬉々として目で追った。
一番大きな、最初の見出しは――
「え……なんで?」
一瞬の空白。そして。
カサカサカサ……
小さな音が鳴り、自分の手が震えていることに気づく。
「どうして……載ってないの?」