涙―RUI―
息を切らして病院に着くと、人が横たわっていた。








眠っているように穏やかな顔をしている。

今にも「おはよう」って動きそうに見える。





「…ヨウ…??まだ夜じゃないよ??」











周りにいる人は、何も言わず、涙を流している。


「…ねぇ、ヨウってば、起きなよ!!冗談のつもり??


全然面白くないよ。…ねぇ、ヨウってば!!」















私の声だけが、悲しく病室に響いた。
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