涙―RUI―
「おはよっ、伊吹!!」

「あ…っ、おはよう…」




あんまり素敵な笑顔で言ってくれるから、すごくドキドキしちゃった。



彼、中村陽は隣の席になってから、毎日欠かさず挨拶してくれた。






とっても嬉しかったよ。



それから、少しずつ、少しずつ、あなたと話すことが増えていった。




得意なこと、
苦手なこと、
宝物、
好きな音楽、
楽しかったこと…




意外かもしれない。

全くタイプの違う私たちだけど、なぜか、すごく話が合った。



くだらないことでも一緒に笑いあった。








そんなある日、彼が真剣な顔で言ったんだ。

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