雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
アイスコーヒーじゃない。いろんな甘い味がする。
不味くも美味しくもないこの得体の知れない液体は何?

視線を向けると雨宮課長が悪戯っ子みたいな笑みを浮かべた。

「アイスコーヒーだと思った?」
「これ何ですか?」
「見せかけアイスコーヒー」
「はあ?」
「面白いだろ」
「面白いって……」

雨宮課長ってこんな子どもっぽい事する人だったの?

ぷっ。

可笑しい。

普段とのギャップがあり過ぎる。
厳しい顔で私の企画書のダメ出しをしていた人と同一人物とは思えない。こんな茶目っ気がこの人にあったなんて。

クスクス笑うと雨宮課長が「やっぱり中島さんは笑顔が似合うね」と優しい笑みを浮かべた。

ああ、そうか。私を笑わそうとしてこんな事を……。
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