雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
雨宮課長が眉頭を寄せた難しい顔をし、「確かに、そうだ。彼女の存在を忘れていた」と呟き、こっちを見た。
「中島さん、秘密を守れる?」
「もちろんです」
「実は」と雨宮課長が周囲に誰もいない事を確認してから話し出した。
佐伯リカコの秘密を聞いて、成瀬君を使って映画のフィルムを奪ったのは彼女だと確信する。
「私、佐伯リカコに会ってきます。それで映画のフィルムを取り返します」
「気をつけて。それからこれは、どうしようもなくなったら使って」
雨宮課長が上着の内ポケットからシルバーのUSBメモリを取り出した。
「中身は何ですか?」
「『フラワームーンの願い』の脚本。もし映画のフィルムを望月先生に届けられなかったら、これで交渉を」
なるほど。フィルムがなくてもストーリーがわかるものがあれば、何とかなるかもしれない。課長、そこまで考えてくれていたんだ。
「ありがとうございます。心強いです」
「中島さん、行っておいで」
「はい。行ってきます」
「中島さん、秘密を守れる?」
「もちろんです」
「実は」と雨宮課長が周囲に誰もいない事を確認してから話し出した。
佐伯リカコの秘密を聞いて、成瀬君を使って映画のフィルムを奪ったのは彼女だと確信する。
「私、佐伯リカコに会ってきます。それで映画のフィルムを取り返します」
「気をつけて。それからこれは、どうしようもなくなったら使って」
雨宮課長が上着の内ポケットからシルバーのUSBメモリを取り出した。
「中身は何ですか?」
「『フラワームーンの願い』の脚本。もし映画のフィルムを望月先生に届けられなかったら、これで交渉を」
なるほど。フィルムがなくてもストーリーがわかるものがあれば、何とかなるかもしれない。課長、そこまで考えてくれていたんだ。
「ありがとうございます。心強いです」
「中島さん、行っておいで」
「はい。行ってきます」