雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
会議の後は庶務係に久保田が来て、雨宮課長と佐伯リカコの記事のおかげで『今日子』に注目が集まっていると嬉しそうに話していた。

そうか。

週刊誌の記事がマイナスになっていなくて良かった。

「いやー気づきませんでしたよ。雨宮課長と佐伯リカコ。言われてみれば僕はお似合いな気がしてきました。雨宮課長、イケメンですからね」

久保田の言葉に胃が痛くなる。

私と雨宮課長はどんな風に見えるんだろう?
課長がかっこよすぎて全然カップルに見えないって言われるのかな。

「宣伝部としてはありがたいですよ。ただで広告打ってもらっているもんですから。阿久津部長も、雨宮課長によくやったなんて言っていたんですよ」

阿久津まで喜んでいるんだ。

なんかお腹も痛くなって来た。
お昼を食べてから、ずっとお腹が痛かった。

この下腹部が重たい感じは生理?

「中島さん、どこに?」

席を立つと久保田が引きとめるように言った。

「どこだっていいでしょ。こんな所でサボってないで、さっさと宣伝部戻りなさい」

久保田が「はーい」と返事をするけど、今度はまりえちゃんと話し出した。

マイペースな久保田に呆れながら、オフィスを後にした。
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