雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
女子トイレに駆け込むと、やっぱり生理だった。
今日は最悪。
ため息が出る。
「そうだよねー。そういう事ってあるよね」
楽し気な話し声が聞えてきた。
この声は疋田さん……。
私と顔を合わせるのはきっと疋田さんも気まずいだろう。
疋田さんたちが出ていってから個室から出よう。
「ところで、あの子、なんなの? うちの課長に意見するとか、マジありえないんだけど。宣伝部のエースとか言われて調子に乗り過ぎでしょ」
私の話だ。
疋田さんと話すこの声はさっきの会議に出ていた人。
「社食でうちらの課長にみんな迷惑しているから謝れって言ったらしいよ。本当に何様なの。中島奈々子、マジ、ムカつく」
「ヒッキーが注意しても会議で涼しい顔しちゃってさ。どんだけ面の皮厚いんだか」
「だから宣伝部でも阿久津部長に噛み付いていたんでしょう。相当な根性よ。まあ、可愛げがないよね。男いないんじゃない? いつもパンツスーツで私は女捨てて一生懸命やっていますみたいな、ああいう女大嫌い。きっと一生独身で孤独死するんじゃない」
この声は疋田さん。
孤独死か。
そうかもね。確かに私は可愛げがないですよ。
でもね、あなたたちも男性社員に色目使っていないで、ちゃんと仕事をしたらどうって言いたくなる所あるよ。
今日は言わないであげるけどね。
「あの女、雨宮課長が好きなんじゃないの? なんか課長の前では愛想いいし。だから週刊誌が悔しかったのよ。佐伯リカコと比べたら、月とスッポンだってわかんないのかね」
「えー、中島って本気で佐伯リカコと張り合うつもり? 鏡見た事ないんじゃないの? 佐伯リカコに比べたらブスじゃん」
「ハッキリ言ったら可哀そうよ。それに課長が相手にする訳ないでしょ」
さっきまで平気だったのに、佐伯リカコの事を言われたら泣きそうになる。
胸が痛い。
どうせ私は佐伯リカコに比べたらブスですよ。
雨宮課長と釣り合い取れませんよ。
でも、好きなんだもの。
今日は最悪。
ため息が出る。
「そうだよねー。そういう事ってあるよね」
楽し気な話し声が聞えてきた。
この声は疋田さん……。
私と顔を合わせるのはきっと疋田さんも気まずいだろう。
疋田さんたちが出ていってから個室から出よう。
「ところで、あの子、なんなの? うちの課長に意見するとか、マジありえないんだけど。宣伝部のエースとか言われて調子に乗り過ぎでしょ」
私の話だ。
疋田さんと話すこの声はさっきの会議に出ていた人。
「社食でうちらの課長にみんな迷惑しているから謝れって言ったらしいよ。本当に何様なの。中島奈々子、マジ、ムカつく」
「ヒッキーが注意しても会議で涼しい顔しちゃってさ。どんだけ面の皮厚いんだか」
「だから宣伝部でも阿久津部長に噛み付いていたんでしょう。相当な根性よ。まあ、可愛げがないよね。男いないんじゃない? いつもパンツスーツで私は女捨てて一生懸命やっていますみたいな、ああいう女大嫌い。きっと一生独身で孤独死するんじゃない」
この声は疋田さん。
孤独死か。
そうかもね。確かに私は可愛げがないですよ。
でもね、あなたたちも男性社員に色目使っていないで、ちゃんと仕事をしたらどうって言いたくなる所あるよ。
今日は言わないであげるけどね。
「あの女、雨宮課長が好きなんじゃないの? なんか課長の前では愛想いいし。だから週刊誌が悔しかったのよ。佐伯リカコと比べたら、月とスッポンだってわかんないのかね」
「えー、中島って本気で佐伯リカコと張り合うつもり? 鏡見た事ないんじゃないの? 佐伯リカコに比べたらブスじゃん」
「ハッキリ言ったら可哀そうよ。それに課長が相手にする訳ないでしょ」
さっきまで平気だったのに、佐伯リカコの事を言われたら泣きそうになる。
胸が痛い。
どうせ私は佐伯リカコに比べたらブスですよ。
雨宮課長と釣り合い取れませんよ。
でも、好きなんだもの。