雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
佐伯リカコの本心
10月一週目の金曜日。
久保田が庶務係に駆け込むようにやって来た。
「中島さん! やりましたよ! 『今日子』今週の興行成績1位です!」
おおっ!
先週公開された『今日子』はもう1位を取ったの!
「久保田、やったじゃん!」
久保田と抱き合って飛び跳ねた。
庶務係のみんなも拍手してくれた。
「はい。中島さんのおかげです! 本当にありがとうございました!」
「いや、私なんて大した事していないよ」
「何言ってるんですか。望月先生に謝罪をしてくれたし、仙台まで映画のフイルムを探しに行ってくれたじゃないですか。本当に中島さんには今回、大変お世話になりました」
久保田が一歩下がると、私に向かって深く頭を下げた。
そんな風に全身で感謝の気持ちを表現してくれたのは初めて。
久保田、謝罪のお辞儀だけじゃなく、ありがとうのお辞儀もできるようになったんだ。
後輩の成長に、じーんとして目頭が熱くなる。
「それでですね。お礼の場と、『今日子』の1位お祝いの場を設けたいと思いまして。是非、中島さんも参加して下さい」
久保田の誘いにもちろん参加すると答えた。
しかし、その席に佐伯リカコがいると後から知って出席の返事をした事を後悔した。
久保田が庶務係に駆け込むようにやって来た。
「中島さん! やりましたよ! 『今日子』今週の興行成績1位です!」
おおっ!
先週公開された『今日子』はもう1位を取ったの!
「久保田、やったじゃん!」
久保田と抱き合って飛び跳ねた。
庶務係のみんなも拍手してくれた。
「はい。中島さんのおかげです! 本当にありがとうございました!」
「いや、私なんて大した事していないよ」
「何言ってるんですか。望月先生に謝罪をしてくれたし、仙台まで映画のフイルムを探しに行ってくれたじゃないですか。本当に中島さんには今回、大変お世話になりました」
久保田が一歩下がると、私に向かって深く頭を下げた。
そんな風に全身で感謝の気持ちを表現してくれたのは初めて。
久保田、謝罪のお辞儀だけじゃなく、ありがとうのお辞儀もできるようになったんだ。
後輩の成長に、じーんとして目頭が熱くなる。
「それでですね。お礼の場と、『今日子』の1位お祝いの場を設けたいと思いまして。是非、中島さんも参加して下さい」
久保田の誘いにもちろん参加すると答えた。
しかし、その席に佐伯リカコがいると後から知って出席の返事をした事を後悔した。