雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】

お料理教室

佐伯リカコと拓海さんがキスをしている夢を見た。

最悪な気分で目が覚める。
ベッドの上の時計を見ると、まだ朝の5時。

起きるには早い。今日は土曜日だし、もう少しゆっくり寝ていたい。

でも、夢が気になって寝付けなかった。

スマホを見ると拓海さんからメッセージが来ている。

拓海さんから連絡が来るのを待っていて、そのまま眠ってしまったんだ。

メッセージはふぐ料理のお店から帰宅しましたという私への返信で、拓海さんは深夜2時頃、帰宅したとあった。

着信もあった。
電話くれてたんだ。

なんで眠っちゃったんだろう。
拓海さんと話したかった。

9時ぐらいだったら拓海さん起きてるかな。

9時になるのを待って電話をした。

「はい」と電話に出た女性の声に頭の中が真っ白になる。

「もしもし」

黙ったままでいると、女性が言った。

「拓海に用事?」

拓海……。

この声は佐伯リカコ……。

さあーっと血の気が引く。
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