雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
拓海さんがチュッとキスをしてくれる。
なんて甘く素敵なキスなんだろう。
初めてキスをした時から拓海さんのキスが好き。

もっと拓海さんが欲しい。もっと……。
求めるようにキスをすると拓海さんが応えてくれる。それから自然とキスは深くなって……。

「奈々ちゃん、好きだ」

キスの合間に拓海さんが言ってくれる。

「好きなんだ」

繰り返された言葉に胸が切なくなる。
ちゃんと拓海さんに想われていると思ったら、目の奥が熱くなる。

「私も、拓海さん大好き」

唇をぶつけ合うような激しいキスになる。
舌を絡ませて、強く吸い合って、下腹部の奥が熱くなってくる。

キスをしながら拓海さんの手がベストの中に入って来て、シャツ越しに胸に触れると、優しい力で揉まれた。拓海さんの手が気持ちいい。拓海さんは私の気持ち良くなる場所がわかっているように攻めてくる。

拓海さんに求められるのは嬉しいけど、ここは栗原さん家のキッチンで、私は今、ピーマンの肉詰めを作っていて……という事を考えたら、一気に恥ずかしくなってくる。

「拓海さん、ダメ。栗原さんたち、帰って来ちゃう」
「まだ帰って来ないよ」

拓海さんから離れようとしたら、引き止めるようにまた濡れた唇が重なる。

「帰って来ちゃうからダメ。あっ」

拓海さんの指がブラの中に入って来て、直接胸の先端に触れる。
甘い刺激に頭の奥が蕩けそうになる。

「そこは、ダメ」
「ダメ?」
「うん。ダメ」

意地悪するみたいに長い指が敏感な部分に触れる。

「ダメだって……」
「そんなに可愛い顔でダメって、逆効果だよ」

「ただいま!」

玄関から元気な声が聞えて来た。

「拓海さん、ダメ!」

拓海さんの胸を強く押して離れた。
それから急いで乱れた衣服を整える。

心臓が物凄い勢いでドキドキしている。
恥ずかしい。人様のお宅で何て事をしていたんだろう。

拓海さんを見ると、気まずそうな笑みを浮かべていた。
なんか拓海さんと共犯者になった気分。
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