雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
「あ、すみません。急に声をかけられてびっくりして」
あははと笑うと、雨宮課長が「取って食いはしないから安心して」と笑った。
私の心配を見抜かれている。
「病院でも言ったけど、奈々ちゃんが俺を好きになってくれるまでは手は出さないよ。それで、まあ、夜の事だけど」
雨宮課長が人差し指で自分の頬をかきながら、こちらに視線を向ける。
「はい。なんでしょう?」
いい加減に聞いてはいけない気がして、ソファの上で背筋を伸ばした。
「俺は書斎で寝るから。奈々ちゃんは寝室のベッドを使って」
「いいんですか?」
「うん。俺は寝袋があるから」
「えっ、寝袋だなんて、雨宮課長に悪いです。私が寝袋でも構いませんけど」
「奈々ちゃんは怪我人だからダメ。それに慣れているから大丈夫。結構温かいし、よく眠れるんだ。余計な心配はしないで、いいね?」
「……はい」
申し訳ないけど、一緒に寝るとは言えないし……。
「おやすみなさい」と雨宮課長に挨拶をして、寝室に入る。
広いベッドに一人が寂しい。あれ? 寂しいなんてどうしたの?
こんな事を思う自分にびっくり。なんか急に胸の奥がぎゅうぅぅっと締め付けられるような気持ちになってくる。鼻の奥も熱くなってきて、じわじわっと目の際に涙が浮かぶ。
私、どうしちゃったんだろう?
なんか、感情がコントロールできない。
あははと笑うと、雨宮課長が「取って食いはしないから安心して」と笑った。
私の心配を見抜かれている。
「病院でも言ったけど、奈々ちゃんが俺を好きになってくれるまでは手は出さないよ。それで、まあ、夜の事だけど」
雨宮課長が人差し指で自分の頬をかきながら、こちらに視線を向ける。
「はい。なんでしょう?」
いい加減に聞いてはいけない気がして、ソファの上で背筋を伸ばした。
「俺は書斎で寝るから。奈々ちゃんは寝室のベッドを使って」
「いいんですか?」
「うん。俺は寝袋があるから」
「えっ、寝袋だなんて、雨宮課長に悪いです。私が寝袋でも構いませんけど」
「奈々ちゃんは怪我人だからダメ。それに慣れているから大丈夫。結構温かいし、よく眠れるんだ。余計な心配はしないで、いいね?」
「……はい」
申し訳ないけど、一緒に寝るとは言えないし……。
「おやすみなさい」と雨宮課長に挨拶をして、寝室に入る。
広いベッドに一人が寂しい。あれ? 寂しいなんてどうしたの?
こんな事を思う自分にびっくり。なんか急に胸の奥がぎゅうぅぅっと締め付けられるような気持ちになってくる。鼻の奥も熱くなってきて、じわじわっと目の際に涙が浮かぶ。
私、どうしちゃったんだろう?
なんか、感情がコントロールできない。