雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
「奈々ちゃん、どうしてそれを?」
「私、バレンタインデーに目撃しちゃって。しかも佐伯リカコさんとお店にいた所を」
形のいい両眉が驚いたように上がる。
「あれは偶然なんだ。俺も彼女が日本にいるとは知らなくて、驚いたぐらいで」
「知っています。ポールスターで佐伯さんに会った時に教えてもらいましたから。偶然拓海さんに会って、店員さんを困らせる程、熱心に私へのプレゼントを物色していたって聞きました」
「……余計な話を」
苦笑いを浮かべた拓海さんが、なんか可愛い。
「佐伯さんの話、聞けて良かったですよ。実は私、バレンタインデーの時、拓海さんと佐伯さんが一緒にいる所を見て、けっこうショックを受けていたんです」
「そうなの?」
拓海さんが眉を寄せて心配そうに私を見る。
「大好きな拓海さんを取られる気がしてヤキモチを妬いたというか」
拓海さんが口の端を上げてニヤッて微笑む。
「そんな心配いらないのに。俺が愛するのは奈々ちゃんだけだよ」
愛するのは私だけって、さらっと言っちゃう拓海さんが甘すぎる。胸がキュンキュンしてにやけそう。
「あの、それでプレゼントは何を?」
「実は俺も指輪なんだけど」
今度は拓海さんが水色の宝石箱を出して来た。
開けるとそれは高そうなプラチナのペアリング。
「俺たち恋人なんだし、一緒に指輪ぐらいしてもいいかなと思って。それでバレンタインデーの時に贈ろうとしてたんだ」
嬉しい! 同じような事を考えていたんだ。
「結婚指輪が二つになっちゃいましたね」
「だね」
照れくさそうな拓海さんが愛しくて、私からキスをする。
拓海さん、大好き。
終わり
「私、バレンタインデーに目撃しちゃって。しかも佐伯リカコさんとお店にいた所を」
形のいい両眉が驚いたように上がる。
「あれは偶然なんだ。俺も彼女が日本にいるとは知らなくて、驚いたぐらいで」
「知っています。ポールスターで佐伯さんに会った時に教えてもらいましたから。偶然拓海さんに会って、店員さんを困らせる程、熱心に私へのプレゼントを物色していたって聞きました」
「……余計な話を」
苦笑いを浮かべた拓海さんが、なんか可愛い。
「佐伯さんの話、聞けて良かったですよ。実は私、バレンタインデーの時、拓海さんと佐伯さんが一緒にいる所を見て、けっこうショックを受けていたんです」
「そうなの?」
拓海さんが眉を寄せて心配そうに私を見る。
「大好きな拓海さんを取られる気がしてヤキモチを妬いたというか」
拓海さんが口の端を上げてニヤッて微笑む。
「そんな心配いらないのに。俺が愛するのは奈々ちゃんだけだよ」
愛するのは私だけって、さらっと言っちゃう拓海さんが甘すぎる。胸がキュンキュンしてにやけそう。
「あの、それでプレゼントは何を?」
「実は俺も指輪なんだけど」
今度は拓海さんが水色の宝石箱を出して来た。
開けるとそれは高そうなプラチナのペアリング。
「俺たち恋人なんだし、一緒に指輪ぐらいしてもいいかなと思って。それでバレンタインデーの時に贈ろうとしてたんだ」
嬉しい! 同じような事を考えていたんだ。
「結婚指輪が二つになっちゃいましたね」
「だね」
照れくさそうな拓海さんが愛しくて、私からキスをする。
拓海さん、大好き。
終わり