雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
おまけ
銀座のワインバーで桃子にホワイトデーの報告をすると喜んでくれた。
「本当、奈々子、記憶戻って良かったね」
「うん」
「やっぱり心も体も結ばれた時に戻ったの?」
「えーと、それは……」
拓海さんと思わず呼んでしまった状況を思い出して頬が熱くなる。拓海さんに腕枕をしてもらっていた時だなんて、恥ずかしくて言えない。しかも眠りに着く前は口にはできないような事ばかりしていたし。
「うん、まあ、そんな感じ」
「奈々子、顔が真っ赤だよ」
「もういいじゃない」
「ところで、佐伯リカコの引退会見の動画を送った犯人はわかったの?」
「ああ、それはね。庶務係の後藤さんが調べてくれてわかったの」
「誰だったの?」
「誰にも言わないでよ」
「うん」
「疋田さん」
「えっ! 総務の?」
「うん。会社の近くのコンビニで私と雨宮課長が、その……キスをしている所を目撃して、悔しくなってやったらしい」
「キス!」
桃子の目が丸くなる。
「いや、あの、軽いやつだよ」
「コンビニでね」
「だから、その、触れたかどうかわからないぐらい軽いやつで」
「そんな所見たら面白くないよね。でも、疋田さん、結婚が決まったらしいよ」
「本当!」
「お見合いで決めたんだって。彼女、寿退社したがっていたから、夢がかなっていいんじゃない。もう奈々子に嫌がらせしてこないでしょう。あ、奈々子も寿退社するの?」
「まさか。大好きな映画の仕事を簡単には手放しません」
「だと思った。そう言えば春から雨宮課長も宣伝部に異動らしいね」
「そうなの!」
「うん。阿久津部長の後任らしい」
「じゃあ、部長になるの?」
「そう言う事。雨宮課長じゃなくて、雨宮部長になるね」
拓海さんと同じ部なんて嬉し過ぎる。しかも部長って凄い。
「奈々子、ニヤニヤしすぎ」
「だって」
雨宮部長との甘いオフィスラブ、楽しみだな。
終わり
――――――――
番外編までお付き合い頂きありがとうございました。
「本当、奈々子、記憶戻って良かったね」
「うん」
「やっぱり心も体も結ばれた時に戻ったの?」
「えーと、それは……」
拓海さんと思わず呼んでしまった状況を思い出して頬が熱くなる。拓海さんに腕枕をしてもらっていた時だなんて、恥ずかしくて言えない。しかも眠りに着く前は口にはできないような事ばかりしていたし。
「うん、まあ、そんな感じ」
「奈々子、顔が真っ赤だよ」
「もういいじゃない」
「ところで、佐伯リカコの引退会見の動画を送った犯人はわかったの?」
「ああ、それはね。庶務係の後藤さんが調べてくれてわかったの」
「誰だったの?」
「誰にも言わないでよ」
「うん」
「疋田さん」
「えっ! 総務の?」
「うん。会社の近くのコンビニで私と雨宮課長が、その……キスをしている所を目撃して、悔しくなってやったらしい」
「キス!」
桃子の目が丸くなる。
「いや、あの、軽いやつだよ」
「コンビニでね」
「だから、その、触れたかどうかわからないぐらい軽いやつで」
「そんな所見たら面白くないよね。でも、疋田さん、結婚が決まったらしいよ」
「本当!」
「お見合いで決めたんだって。彼女、寿退社したがっていたから、夢がかなっていいんじゃない。もう奈々子に嫌がらせしてこないでしょう。あ、奈々子も寿退社するの?」
「まさか。大好きな映画の仕事を簡単には手放しません」
「だと思った。そう言えば春から雨宮課長も宣伝部に異動らしいね」
「そうなの!」
「うん。阿久津部長の後任らしい」
「じゃあ、部長になるの?」
「そう言う事。雨宮課長じゃなくて、雨宮部長になるね」
拓海さんと同じ部なんて嬉し過ぎる。しかも部長って凄い。
「奈々子、ニヤニヤしすぎ」
「だって」
雨宮部長との甘いオフィスラブ、楽しみだな。
終わり
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番外編までお付き合い頂きありがとうございました。