雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
だけど、意識しすぎて課長の顔が見られなくなる。
こうして隣にいるだけで胸がいっぱい。
課長の落ち着いた声とか、お箸を持つ長い指とか、桃子の話にふふっと笑う横顔とかが、胸を苦しくさせる。
課長は高嶺の花だ。
全てがカッコ良過ぎて困る。
みんながハッとするような美人でもなく、桃子のように可愛い訳でもなく、恋愛経験の少ない私が課長に恋をするのはハードルが高い。
課長には美人で、仕事も出来て、お料理とかも上手で、何でも卒なくこなす人が似合うんだろうな。
私なんかが課長の隣にいたら課長を好きな人たちに怒られそうだ。
仕事で怯む事はないけど、恋愛は怖くて、先に進めない。
好きな人に振り向いてもらうなんて一億年かかっても無理そう。
「課長、ついでなんでお茶取ってきますね。奈々子も飲むよね?」
いきなり桃子に聞かれた。
えっ! 桃子テーブルから離れるの?
私がお茶取りに行く!
と言おうしたタイミングで桃子が席を立った。
当然、雨宮課長と2人きりになる。
ど、どうしよう。何話そう。
話題、話題……。
「中島さん、僕と2人きりになるのが気まずい?」
あたふたとしていたら、感情の読めない低い声が右側から落ちて来た。
「えっ」と右側を見ると、眼鏡の奥の瞳とぶつかる。
「もしかして僕の事、避けてる?」
頬杖をついた課長が探るようにじっとこっちを見た。
こうして隣にいるだけで胸がいっぱい。
課長の落ち着いた声とか、お箸を持つ長い指とか、桃子の話にふふっと笑う横顔とかが、胸を苦しくさせる。
課長は高嶺の花だ。
全てがカッコ良過ぎて困る。
みんながハッとするような美人でもなく、桃子のように可愛い訳でもなく、恋愛経験の少ない私が課長に恋をするのはハードルが高い。
課長には美人で、仕事も出来て、お料理とかも上手で、何でも卒なくこなす人が似合うんだろうな。
私なんかが課長の隣にいたら課長を好きな人たちに怒られそうだ。
仕事で怯む事はないけど、恋愛は怖くて、先に進めない。
好きな人に振り向いてもらうなんて一億年かかっても無理そう。
「課長、ついでなんでお茶取ってきますね。奈々子も飲むよね?」
いきなり桃子に聞かれた。
えっ! 桃子テーブルから離れるの?
私がお茶取りに行く!
と言おうしたタイミングで桃子が席を立った。
当然、雨宮課長と2人きりになる。
ど、どうしよう。何話そう。
話題、話題……。
「中島さん、僕と2人きりになるのが気まずい?」
あたふたとしていたら、感情の読めない低い声が右側から落ちて来た。
「えっ」と右側を見ると、眼鏡の奥の瞳とぶつかる。
「もしかして僕の事、避けてる?」
頬杖をついた課長が探るようにじっとこっちを見た。