雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
課長、避けていたの気づいていたの?

「いえ、あの、そういう訳では」

「そう」

短く呟いた声が不機嫌そうに聞こえた。

ドキッとする。

いつも穏やかな課長らしくない。

不機嫌そうというか、何か怒っているような。

もしかして私に?

私、何かやらかしてた?

「あの、課長、怒っていますか?」

私の質問に凛々しい眉がゆっくりと上がる。それから課長が何かを言った。

しかし、その声を久保田の大声がかき消す。

「中島さん! 助けて下さい!!」

視線を上げると、今にも泣きそうな顔をした久保田が立っていた。
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