雨宮課長に甘えたい【2022.12.3番外編完結】
「それで、中島さんの用事って?」
課長がこっちを見る。
「『フラワームーンの願い』という映画をご存じでしょうか?」
眼鏡の奥の瞳が驚いたように大きく揺れた。
今まで見たどの課長よりも驚いているようだった。
「懐かしいタイトルだ。もちろん知っている」
リカコさんが言っていた通りだった。雨宮課長は映画の事を知っている。
手がかりを見つけられて嬉しいのに、なんか落ち込む。
なんでだろう。
それから望月先生が探している事、月曜日までに映画のフィルムを見つけなければいけない事、佐伯リカコさんから課長の名前を聞いた事などを話した。
雨宮課長は真剣な表情で聞いてくれた。
「なるほど。事情はわかった」
雨宮課長が疲れたようなため息をつき、ネクタイを緩めた。その仕草が妙に色っぽくて、ドキッとする。
「一つ確認したい事があるけど、もし月曜日まで映画を見つける事ができなかったら、中島さんはどうなるんだ? また阿久津部長に札幌行きだって脅されていないか?」
雨宮課長、鋭い。
課長がこっちを見る。
「『フラワームーンの願い』という映画をご存じでしょうか?」
眼鏡の奥の瞳が驚いたように大きく揺れた。
今まで見たどの課長よりも驚いているようだった。
「懐かしいタイトルだ。もちろん知っている」
リカコさんが言っていた通りだった。雨宮課長は映画の事を知っている。
手がかりを見つけられて嬉しいのに、なんか落ち込む。
なんでだろう。
それから望月先生が探している事、月曜日までに映画のフィルムを見つけなければいけない事、佐伯リカコさんから課長の名前を聞いた事などを話した。
雨宮課長は真剣な表情で聞いてくれた。
「なるほど。事情はわかった」
雨宮課長が疲れたようなため息をつき、ネクタイを緩めた。その仕草が妙に色っぽくて、ドキッとする。
「一つ確認したい事があるけど、もし月曜日まで映画を見つける事ができなかったら、中島さんはどうなるんだ? また阿久津部長に札幌行きだって脅されていないか?」
雨宮課長、鋭い。