だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「ぐぁはっ!?」
突然、断末魔が部屋に響き渡った。断末魔を発した男はそのまま地面に倒れ込み、身動きを取れなくなった。
「今度は何だ?!!」
「分かんねぇがここは不味いぞボス! とにかくここから逃げ──」
ボスと呼ばれる男は恐怖に慌てて立ち上がり、その際に酒瓶《ボトル》を地面に落としたようだ。酒瓶《ボトル》はそのまま砕け、辺りに散乱している。
もう一人の男がボスとやらに今すぐここから逃げるよう働きかけようとした為、私は急いでそれを阻止した。
「がッ?!」
一人目の男は、可哀想かとも思ったが不気味かつ恐怖的演出の為にと大きく背中を斬らせていただいた。そして二人目は……また膝裏である。
これにて残るはボスとやらただ一人となった。
そして、私は全反射を解除した。……目の前に突然子供が現れた事により、男は驚愕のあまり腰を抜かしてしまったらしい。無様に尻もちをついている。
「どうも初めまして、悪いおじさん。子供達の恨みを晴らしに来ました」
わざとらしく満面の笑みを作りながら、一歩近づく。すると男は「ひ、ひぃっ!? なっ、何だテメェ!」と、冷や汗を滝のように流しながら叫んだ。
子供相手に何をそんなに怯えてるのかしら、このおっさん。情けないわね。
「……逃げられたら困るもの、やっぱり腱は切っておこうかしら……」
そんな事を呟きつつ、ちらりと男の足元に視線を落とす。……角度的に難しいわね、腱を切るのは。仕方がないけど諦めるか。
逃げられないよう見張れば良いだけだしね。
心持ち新たに、男の汚らしい顔へと私は剣先を向ける。
「では改めて吐いていただきましょうか。まずは人身売買等の金銭的やり取りが書かれた帳簿の隠し場──」
──所を教えて、と言おうとした時。どこからともなく、剣なり斧なり杖なりを手に持つ男達が現れた……この部屋の中に更に別の部屋に通ずる部屋があったらしく、そこから、この騒ぎを聞き付け出てきたのだろう。
くそっ、他にも護衛がいたのか……っ!
「相手は女一人だ、さっさと潰すぞ!」
剣を持った男が背後より斬りかかってくる。周りには武器を構える男が背後の輩含めて四人。
やれるか……? いや、やるしかない!
「……大丈夫、私はやれる!」
きっとどこかで見ているシルフが、精霊さんの決まりとやらを破らないでいいよう、私は己を鼓舞する為にも思い切り叫んだ。
そして、すかさず振り向いて相手の剣をいなす。そのまま私は相手の背後に回ろうとし、すれ違いざまにその脇腹を斬りつけた。
「ぐっ……テメェ……!」
相手は大柄な男達だ。限られた空間内であれば、小柄な私の方が機動力に優れている。
とりあえず包囲からは逃れたものの、それでも四人の男を相手に戦わなければならない事には変わりない。
「……子供だからって油断してたら、足元すくわれますよ」
ニヤリと笑い虚勢を張る。煽られたと激昂して動きが単純化してくれたらいいんだけどな!
突然、断末魔が部屋に響き渡った。断末魔を発した男はそのまま地面に倒れ込み、身動きを取れなくなった。
「今度は何だ?!!」
「分かんねぇがここは不味いぞボス! とにかくここから逃げ──」
ボスと呼ばれる男は恐怖に慌てて立ち上がり、その際に酒瓶《ボトル》を地面に落としたようだ。酒瓶《ボトル》はそのまま砕け、辺りに散乱している。
もう一人の男がボスとやらに今すぐここから逃げるよう働きかけようとした為、私は急いでそれを阻止した。
「がッ?!」
一人目の男は、可哀想かとも思ったが不気味かつ恐怖的演出の為にと大きく背中を斬らせていただいた。そして二人目は……また膝裏である。
これにて残るはボスとやらただ一人となった。
そして、私は全反射を解除した。……目の前に突然子供が現れた事により、男は驚愕のあまり腰を抜かしてしまったらしい。無様に尻もちをついている。
「どうも初めまして、悪いおじさん。子供達の恨みを晴らしに来ました」
わざとらしく満面の笑みを作りながら、一歩近づく。すると男は「ひ、ひぃっ!? なっ、何だテメェ!」と、冷や汗を滝のように流しながら叫んだ。
子供相手に何をそんなに怯えてるのかしら、このおっさん。情けないわね。
「……逃げられたら困るもの、やっぱり腱は切っておこうかしら……」
そんな事を呟きつつ、ちらりと男の足元に視線を落とす。……角度的に難しいわね、腱を切るのは。仕方がないけど諦めるか。
逃げられないよう見張れば良いだけだしね。
心持ち新たに、男の汚らしい顔へと私は剣先を向ける。
「では改めて吐いていただきましょうか。まずは人身売買等の金銭的やり取りが書かれた帳簿の隠し場──」
──所を教えて、と言おうとした時。どこからともなく、剣なり斧なり杖なりを手に持つ男達が現れた……この部屋の中に更に別の部屋に通ずる部屋があったらしく、そこから、この騒ぎを聞き付け出てきたのだろう。
くそっ、他にも護衛がいたのか……っ!
「相手は女一人だ、さっさと潰すぞ!」
剣を持った男が背後より斬りかかってくる。周りには武器を構える男が背後の輩含めて四人。
やれるか……? いや、やるしかない!
「……大丈夫、私はやれる!」
きっとどこかで見ているシルフが、精霊さんの決まりとやらを破らないでいいよう、私は己を鼓舞する為にも思い切り叫んだ。
そして、すかさず振り向いて相手の剣をいなす。そのまま私は相手の背後に回ろうとし、すれ違いざまにその脇腹を斬りつけた。
「ぐっ……テメェ……!」
相手は大柄な男達だ。限られた空間内であれば、小柄な私の方が機動力に優れている。
とりあえず包囲からは逃れたものの、それでも四人の男を相手に戦わなければならない事には変わりない。
「……子供だからって油断してたら、足元すくわれますよ」
ニヤリと笑い虚勢を張る。煽られたと激昂して動きが単純化してくれたらいいんだけどな!