だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
ちなみに。今回のバドールとクラリスの結婚式には、そのランディグランジュ侯爵も責任者の一人として参加するらしい。
イリオーデが世話になった人達だから。と言って、ランディグランジュ侯爵はその感謝と恩返しにと祝いに来たのだ。
ハイラは仕事でいないよ。と伝えたら、少しだけしょぼんとしていた事から……もしかしたらハイラに会えるかもと、密かに期待していたんだろうなと微笑ましくなった。
そんなランディグランジュ侯爵は、イリオーデがランディグランジュ領にいるならと領主の屋敷に連れて行った。『イリオーデを少し借りてもいいですか?』と聞かれたので、結婚式までに戻るならいいよと許可を出したら、彼は馬を二頭連れて来てイリオーデを強制連行したのである。
イリオーデ、馬乗れたんだ。流石はランディグランジュ家出身の騎士。
そう感心していたのは、イリオーデには内緒である。
アルベルトはメイシアとナトラと一緒に式場の最終チェックをしに行ってくれた。ナトラがこの式にぴったりな花々を用意してくれたので、式場はこれでもかと言う程に華やかだ。
私兵団メンバーは慣れない正装に悪戦苦闘しているようで、まだまだ準備中。
シルフ達やシュヴァルツ、それにセツまでもが今は不在である。皆口を揃えて『教会になんて近寄りたくない』と言うのだ。
そんな感じで、シルフ達は教会から少し離れた所でする結婚式後の披露宴からの参加になった。
その為、私は一人で仁王立ちして黄昏ているのである。
「こんな所にいたのか。捜したぞ」
声に引かれて振り向くと、結婚式らしく正装に身を包んだマクベスタがいた。
あ、マクベスタ……私があげた服ちゃんと着てくれたんだ。
実は今彼が着ている正装は今年のマクベスタの誕生日プレゼントにと、私がデザインして例のごとくシャンパー商会系列の服飾店で作ってもらった物だ。四月の頭頃にマクベスタに今年の誕プレ何がいい? と聞いたところ、
『……そうだな。オレも、お前が作った服が欲しい。日数はどれだけ遅れても構わないから、オレにも、お前が似合うと思う服を作ってくれないか?』
なんともプレッシャーなお願いをされたので、ヴァイオレットのデザイナーとして手を抜く訳にもいかず……結果的にこの正装が出来たのは五月末で、マクベスタには何と一ヶ月近くプレゼントを渡す事が出来なかった。
本人がそれでもいいって言ってくれたから、妥協せずマクベスタに似合う服を作れたんだけどね。
本人もかなり喜んでくれてたし。こうして着てる所を見られるのなら、作った甲斐があったというものだ。……それにしても似合ってるなぁ。彼の為に作ったんだから当たり前だけど。
「捜した……って、何かあったの?」
「ん、いいや? オレがただお前に会いたくて捜していただけだ」
「……私に会いたくて、私を捜してたと?」
「ああそうだ。何か、おかしな事を言っただろうか」
「いや、別に…………」
マクベスタがサラッと、緊張するような事を言ったものだから、私は都合のいい勘違いをしそうになる。
まあ、友達なら訳もなく会いに行ったりするもんね。友達はそういうものだって本にも書いてあったし。マクベスタだって今の私のように時間を持て余して暇だったのかも。それで話し相手を求めて、私の元に来たのだろう。
そうだ、そうに違いない。
「しかし……お前はどうしてそう、毎度新しい魅力を溢れさせるんだ。ドレスや化粧で雰囲気がガラリと変わるあたり、女性は凄いな」
「え。化粧、何か変かしら。ちゃんと出来てると思うのだけど……」
「何も変ではない。ただ、雰囲気が変わったからか……いつもとは違った魅力があって、つい見蕩れてしまったんだ」
銀髪を一束手に取り、微笑みながら彼は言った。
「あ……ありがとう、ございます」
驚きのあまり、敬語になってしまった。
なっ──、何このシチュエーションは!? 急にこんな乙女ゲームみたいなシチュエーションを体験させられて、平静でいられる訳ないじゃないの!
イリオーデが世話になった人達だから。と言って、ランディグランジュ侯爵はその感謝と恩返しにと祝いに来たのだ。
ハイラは仕事でいないよ。と伝えたら、少しだけしょぼんとしていた事から……もしかしたらハイラに会えるかもと、密かに期待していたんだろうなと微笑ましくなった。
そんなランディグランジュ侯爵は、イリオーデがランディグランジュ領にいるならと領主の屋敷に連れて行った。『イリオーデを少し借りてもいいですか?』と聞かれたので、結婚式までに戻るならいいよと許可を出したら、彼は馬を二頭連れて来てイリオーデを強制連行したのである。
イリオーデ、馬乗れたんだ。流石はランディグランジュ家出身の騎士。
そう感心していたのは、イリオーデには内緒である。
アルベルトはメイシアとナトラと一緒に式場の最終チェックをしに行ってくれた。ナトラがこの式にぴったりな花々を用意してくれたので、式場はこれでもかと言う程に華やかだ。
私兵団メンバーは慣れない正装に悪戦苦闘しているようで、まだまだ準備中。
シルフ達やシュヴァルツ、それにセツまでもが今は不在である。皆口を揃えて『教会になんて近寄りたくない』と言うのだ。
そんな感じで、シルフ達は教会から少し離れた所でする結婚式後の披露宴からの参加になった。
その為、私は一人で仁王立ちして黄昏ているのである。
「こんな所にいたのか。捜したぞ」
声に引かれて振り向くと、結婚式らしく正装に身を包んだマクベスタがいた。
あ、マクベスタ……私があげた服ちゃんと着てくれたんだ。
実は今彼が着ている正装は今年のマクベスタの誕生日プレゼントにと、私がデザインして例のごとくシャンパー商会系列の服飾店で作ってもらった物だ。四月の頭頃にマクベスタに今年の誕プレ何がいい? と聞いたところ、
『……そうだな。オレも、お前が作った服が欲しい。日数はどれだけ遅れても構わないから、オレにも、お前が似合うと思う服を作ってくれないか?』
なんともプレッシャーなお願いをされたので、ヴァイオレットのデザイナーとして手を抜く訳にもいかず……結果的にこの正装が出来たのは五月末で、マクベスタには何と一ヶ月近くプレゼントを渡す事が出来なかった。
本人がそれでもいいって言ってくれたから、妥協せずマクベスタに似合う服を作れたんだけどね。
本人もかなり喜んでくれてたし。こうして着てる所を見られるのなら、作った甲斐があったというものだ。……それにしても似合ってるなぁ。彼の為に作ったんだから当たり前だけど。
「捜した……って、何かあったの?」
「ん、いいや? オレがただお前に会いたくて捜していただけだ」
「……私に会いたくて、私を捜してたと?」
「ああそうだ。何か、おかしな事を言っただろうか」
「いや、別に…………」
マクベスタがサラッと、緊張するような事を言ったものだから、私は都合のいい勘違いをしそうになる。
まあ、友達なら訳もなく会いに行ったりするもんね。友達はそういうものだって本にも書いてあったし。マクベスタだって今の私のように時間を持て余して暇だったのかも。それで話し相手を求めて、私の元に来たのだろう。
そうだ、そうに違いない。
「しかし……お前はどうしてそう、毎度新しい魅力を溢れさせるんだ。ドレスや化粧で雰囲気がガラリと変わるあたり、女性は凄いな」
「え。化粧、何か変かしら。ちゃんと出来てると思うのだけど……」
「何も変ではない。ただ、雰囲気が変わったからか……いつもとは違った魅力があって、つい見蕩れてしまったんだ」
銀髪を一束手に取り、微笑みながら彼は言った。
「あ……ありがとう、ございます」
驚きのあまり、敬語になってしまった。
なっ──、何このシチュエーションは!? 急にこんな乙女ゲームみたいなシチュエーションを体験させられて、平静でいられる訳ないじゃないの!