だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「あっ、アニキー!」
エリニティさんがぶんぶんと大きく両手を振って、ディオさんを呼ぶ。その後犬のように素早く駆け寄って来て、私達の存在に気づく。
「良かった、スミレちゃんも無事だったんスね! って、あれ……そっちの子は……」
慌ててディオさんの後ろに隠れたメイシアだったが、エリニティさんはメイシアの事を随分気にしているようで。
「この子は……その、私のとっ……友達……の、メイシアです」
「っ!」
ひゃーっ、友達って言っちゃった! いいよね、私達きっと友達だよね!? そう思ってるのは私だけじゃあないよね?!
急に不安になって来て、私はゆっくりとディオさんの後ろを覗き込む。すると、メイシアがキラキラとした瞳でこちらを見上げていて……私と目が合うなり、顔を赤くして何度も強く頷いていた。
いよっしゃあああっ!! この世界初の女の子の友達ゲットォ!!
私は泣きそうになりながら内心でガッツポーズを作る。……ハイラさんはもはや家族みたいな感じだし、シルフはどちらかと言えば男寄りらしく、マクベスタは当然男の人だから同年代の女の子の友達は今まで1人もいなかったの……っ!
そりゃあ社交界に出てないのだから当然だけども!
「へぇ、そっちの君はメイシアちゃんって言うのか。オレはエリニティ。よろしくねー、メイシアちゃ……」
エリニティさんがさらっとディオさんの後ろに回り込み、メイシアに接触した。ただ挨拶をしているだけのようだが、エリニティさんの言葉と笑顔は、メイシアの顔を見た瞬間に止まった。
エリニティさんの頬が徐々に色づいていく。何故かは分からないが、鐘の音が聞こえてきた気がした。まぁ、幻聴だが。
「……運命だ」
心底嬉しそうな面持ちで、エリニティさんがボソッと呟く。
「運命だッ! オレはついに運命に出会ったぞぉおおおおおおおッ!!」
「っ?!」
突然天を仰ぎながらエリニティさんが大声で叫び出した。それにはメイシアも酷く驚き怯えた様子で後退る。
「メイシアちゃん、あの、何歳かな? 君歳上とかっていけるタイプ? あっ理想のタイプとかがあれば是非教えて貰えたらうれッ」
「やめろこの阿呆が!! ガキ相手に何やってやがる!」
「ぐふぉっ!?」
興奮気味にメイシアに詰め寄るエリニティさんを、ディオさんが思い切り蹴飛ばした。
「くそ、あの野郎……いつかやるとは思ってたが本当にガキ相手に……」
「──ディオさん、ちょっと下ろして貰えませんか。後、あの人ぶん殴ってもいいですか。私の可愛い友達に言い寄りやがって」
「…………せめて、お前の怪我が治ってからにしてくれ」
ディオさんは複雑な表情で、そう、言葉を捻り出した。
きっと、仲間だから酷い目に遭って欲しくないという気持ちと、それ相応のやらかしをしたからな……と言うメイシアへの申し訳無さが心の内で戦っている状況なのだろう。
それなら早く怪我を治してもらいに行きましょう、と私は笑顔で催促した。
エリニティさんがぶんぶんと大きく両手を振って、ディオさんを呼ぶ。その後犬のように素早く駆け寄って来て、私達の存在に気づく。
「良かった、スミレちゃんも無事だったんスね! って、あれ……そっちの子は……」
慌ててディオさんの後ろに隠れたメイシアだったが、エリニティさんはメイシアの事を随分気にしているようで。
「この子は……その、私のとっ……友達……の、メイシアです」
「っ!」
ひゃーっ、友達って言っちゃった! いいよね、私達きっと友達だよね!? そう思ってるのは私だけじゃあないよね?!
急に不安になって来て、私はゆっくりとディオさんの後ろを覗き込む。すると、メイシアがキラキラとした瞳でこちらを見上げていて……私と目が合うなり、顔を赤くして何度も強く頷いていた。
いよっしゃあああっ!! この世界初の女の子の友達ゲットォ!!
私は泣きそうになりながら内心でガッツポーズを作る。……ハイラさんはもはや家族みたいな感じだし、シルフはどちらかと言えば男寄りらしく、マクベスタは当然男の人だから同年代の女の子の友達は今まで1人もいなかったの……っ!
そりゃあ社交界に出てないのだから当然だけども!
「へぇ、そっちの君はメイシアちゃんって言うのか。オレはエリニティ。よろしくねー、メイシアちゃ……」
エリニティさんがさらっとディオさんの後ろに回り込み、メイシアに接触した。ただ挨拶をしているだけのようだが、エリニティさんの言葉と笑顔は、メイシアの顔を見た瞬間に止まった。
エリニティさんの頬が徐々に色づいていく。何故かは分からないが、鐘の音が聞こえてきた気がした。まぁ、幻聴だが。
「……運命だ」
心底嬉しそうな面持ちで、エリニティさんがボソッと呟く。
「運命だッ! オレはついに運命に出会ったぞぉおおおおおおおッ!!」
「っ?!」
突然天を仰ぎながらエリニティさんが大声で叫び出した。それにはメイシアも酷く驚き怯えた様子で後退る。
「メイシアちゃん、あの、何歳かな? 君歳上とかっていけるタイプ? あっ理想のタイプとかがあれば是非教えて貰えたらうれッ」
「やめろこの阿呆が!! ガキ相手に何やってやがる!」
「ぐふぉっ!?」
興奮気味にメイシアに詰め寄るエリニティさんを、ディオさんが思い切り蹴飛ばした。
「くそ、あの野郎……いつかやるとは思ってたが本当にガキ相手に……」
「──ディオさん、ちょっと下ろして貰えませんか。後、あの人ぶん殴ってもいいですか。私の可愛い友達に言い寄りやがって」
「…………せめて、お前の怪我が治ってからにしてくれ」
ディオさんは複雑な表情で、そう、言葉を捻り出した。
きっと、仲間だから酷い目に遭って欲しくないという気持ちと、それ相応のやらかしをしたからな……と言うメイシアへの申し訳無さが心の内で戦っている状況なのだろう。
それなら早く怪我を治してもらいに行きましょう、と私は笑顔で催促した。