だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「アミレス様!」
「連絡も無しにごめんなさい、元気にしてた?」
「はいっ! アミレス様だったらいつ来てもらっても全然大丈夫です」
「流石に、突然来て迷惑だったんじゃあ……」
伯爵邸に着いて早々、キラキラと輝く可愛い笑顔でメイシアがお出迎えしてくれた。するとその後ろから伯爵邸の執事長の方が現れて、
「お嬢様の仰る通り、アミレス王女殿下が足を運んで下さった際はいつであろうと最上級のもてなしをする準備をしております故、いつでもお越しくださいませ」
と丁寧に言いながら一礼した。
どうやら、私はこの家にとても歓迎されているらしい。メイシアの友達かつシャンパー商会の太客だからかしら? なんであろうとありがたい事には変わりないわね。
「ところでアミレス様、その格好は……?」
「変装がてら男装してみてるの。どう? かっこいいだろう?」
「どんなお姿でもアミレス様は世界で一番素敵です」
私の姿が気になったらしいメイシアが、私の金髪をチラチラと見ていた。
我ながら上手くいったこの男装を褒めて貰いたくて、私は少し自慢げに男っぽく言ってみた。
メイシアはそれに頬をぽっと赤くしてはにかんで答えてくれた。
うーん、百点満点の回答だわ! 流石は私のメイシアね! そうやってメイシアと二人でいちゃいちゃ出来てとても癒されていたその時、
「ほーう、延焼の魔眼か……」
師匠がメイシアの方を見てボソリと呟いた。
その言葉にメイシアと執事長が肩を跳ねさせ、緊張した面持ちとなる。
師匠はメイシアの目が魔眼である事を一目で見抜いた。だがそれは師匠が精霊だからであり、私ですらゲームの知識があるから知っているような事……つまり、普通の人は知らない事なのだ。
それを突然言い当てたのだから、当人達が驚くのも当然だ。
執事長が師匠の顔をキツく睨みながら、私に確認してくる。
「──アミレス王女殿下、そちらの方は?」
「あっ、このヒトはですね……」
なんて答えようかと迷っていると、私の頭にポンっと手を置いて、師匠が私の代わりとばかりに口を開いた。
「俺は知り合いに頼まれて姫さんとマクベスタに剣を教えてる、どこにでもいるような普通の火の精霊さんだ。あんたが持ってるその魔力も、その魔眼も、元を正せば俺のものだったんだ。それなら……一目見て分かってもおかしくはねぇだろ?」
師匠はサラッと己の正体を明かした。その火の精霊だと言う発言にメイシアと執事長がぽかーんとしている。
その時、私は事の重大さから非常に焦りを覚えた。
「連絡も無しにごめんなさい、元気にしてた?」
「はいっ! アミレス様だったらいつ来てもらっても全然大丈夫です」
「流石に、突然来て迷惑だったんじゃあ……」
伯爵邸に着いて早々、キラキラと輝く可愛い笑顔でメイシアがお出迎えしてくれた。するとその後ろから伯爵邸の執事長の方が現れて、
「お嬢様の仰る通り、アミレス王女殿下が足を運んで下さった際はいつであろうと最上級のもてなしをする準備をしております故、いつでもお越しくださいませ」
と丁寧に言いながら一礼した。
どうやら、私はこの家にとても歓迎されているらしい。メイシアの友達かつシャンパー商会の太客だからかしら? なんであろうとありがたい事には変わりないわね。
「ところでアミレス様、その格好は……?」
「変装がてら男装してみてるの。どう? かっこいいだろう?」
「どんなお姿でもアミレス様は世界で一番素敵です」
私の姿が気になったらしいメイシアが、私の金髪をチラチラと見ていた。
我ながら上手くいったこの男装を褒めて貰いたくて、私は少し自慢げに男っぽく言ってみた。
メイシアはそれに頬をぽっと赤くしてはにかんで答えてくれた。
うーん、百点満点の回答だわ! 流石は私のメイシアね! そうやってメイシアと二人でいちゃいちゃ出来てとても癒されていたその時、
「ほーう、延焼の魔眼か……」
師匠がメイシアの方を見てボソリと呟いた。
その言葉にメイシアと執事長が肩を跳ねさせ、緊張した面持ちとなる。
師匠はメイシアの目が魔眼である事を一目で見抜いた。だがそれは師匠が精霊だからであり、私ですらゲームの知識があるから知っているような事……つまり、普通の人は知らない事なのだ。
それを突然言い当てたのだから、当人達が驚くのも当然だ。
執事長が師匠の顔をキツく睨みながら、私に確認してくる。
「──アミレス王女殿下、そちらの方は?」
「あっ、このヒトはですね……」
なんて答えようかと迷っていると、私の頭にポンっと手を置いて、師匠が私の代わりとばかりに口を開いた。
「俺は知り合いに頼まれて姫さんとマクベスタに剣を教えてる、どこにでもいるような普通の火の精霊さんだ。あんたが持ってるその魔力も、その魔眼も、元を正せば俺のものだったんだ。それなら……一目見て分かってもおかしくはねぇだろ?」
師匠はサラッと己の正体を明かした。その火の精霊だと言う発言にメイシアと執事長がぽかーんとしている。
その時、私は事の重大さから非常に焦りを覚えた。