だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「あぁそうだ。シャルが今何処にいるか知らない?」
「……シャルですか? 彼なら恐らく家にいますよ」
彼は基本的に無表情なのだが、今一瞬、イリオーデが……しょんぼりしていたように見えてしまった。
だがまぁ気のせいだろう。今見ても全然無表情だし。と、私は考えた。
「それじゃあ、今からお邪魔してもいいかしら」
「勿論でございます」
まるで貴族のように恭しく一礼し、イリオーデは私達を先導し歩いた。
言葉遣いと言い、姿勢と言い、所作と言い……どうにも市民らしくないわね。もしかして、元貴族とか? まっさかそんな訳〜。
「どうぞお入りください、王女殿下」
「案内ありがとうイリオーデ。それではお邪魔しまーす」
「当然の事をしたまでです」
当たり前のようにイリオーデが扉を開いて軽くお辞儀した。なるほど、これがレディファーストね。
イリオーデにありがとうと言いながら、数日振りにディオの家にお邪魔する。
中にはディオとラークとシャルとエリニティがいて……。
「はぁっ!? お前なんで……っ!」
「こんな時間に突然来るとは驚きだねぇ……はは……」
「よく見えないが、王女様が来たのか」
「きゃーーっ! スミレちゃんの破廉恥ーっ!」
彼等はなんと、半裸だった。どうやら着替え中だったようで、私の目にはバッチリと四人の上半身が映ってしまった。
ディオが慌てたように振り返り、ラークが頬を少し赤くして目を逸らし、シャルがまた眉間に皺を作り、エリニティが胸元に手を当ててふざけだした。
ディオは全身が満遍なく鍛えられており、ラークとシャルもディオ程ではないがかなり鍛えているようだった。
この三人と比べるとまだまだ細身のエリニティではあるが、その腹部には目に見えて筋肉がある。おまけに彼等はとても整った顔立ちであった。
つまり──ここは、美形の筋肉楽園…………ッ?!
多分、これは見て見ぬふりをするべきだったんだろうけど……眼前の光景があまりにも眼福……ごほんげふん、衝撃的で目を逸らす事もできなかった。
「……ハッ、いけない……これって私も『きゃーっ!』とか淑女らしく騒いでおくべきだったのかしら」
「騒がなくていいからとりあえず一旦出ようか」
私のちょっとした発言をマクベスタが冷たく一刀両断し、肩を掴んで回れ右させる。
そしてシュヴァルツが素早く扉を閉め、私達はしばし外で待機する事となった。
「……シャルですか? 彼なら恐らく家にいますよ」
彼は基本的に無表情なのだが、今一瞬、イリオーデが……しょんぼりしていたように見えてしまった。
だがまぁ気のせいだろう。今見ても全然無表情だし。と、私は考えた。
「それじゃあ、今からお邪魔してもいいかしら」
「勿論でございます」
まるで貴族のように恭しく一礼し、イリオーデは私達を先導し歩いた。
言葉遣いと言い、姿勢と言い、所作と言い……どうにも市民らしくないわね。もしかして、元貴族とか? まっさかそんな訳〜。
「どうぞお入りください、王女殿下」
「案内ありがとうイリオーデ。それではお邪魔しまーす」
「当然の事をしたまでです」
当たり前のようにイリオーデが扉を開いて軽くお辞儀した。なるほど、これがレディファーストね。
イリオーデにありがとうと言いながら、数日振りにディオの家にお邪魔する。
中にはディオとラークとシャルとエリニティがいて……。
「はぁっ!? お前なんで……っ!」
「こんな時間に突然来るとは驚きだねぇ……はは……」
「よく見えないが、王女様が来たのか」
「きゃーーっ! スミレちゃんの破廉恥ーっ!」
彼等はなんと、半裸だった。どうやら着替え中だったようで、私の目にはバッチリと四人の上半身が映ってしまった。
ディオが慌てたように振り返り、ラークが頬を少し赤くして目を逸らし、シャルがまた眉間に皺を作り、エリニティが胸元に手を当ててふざけだした。
ディオは全身が満遍なく鍛えられており、ラークとシャルもディオ程ではないがかなり鍛えているようだった。
この三人と比べるとまだまだ細身のエリニティではあるが、その腹部には目に見えて筋肉がある。おまけに彼等はとても整った顔立ちであった。
つまり──ここは、美形の筋肉楽園…………ッ?!
多分、これは見て見ぬふりをするべきだったんだろうけど……眼前の光景があまりにも眼福……ごほんげふん、衝撃的で目を逸らす事もできなかった。
「……ハッ、いけない……これって私も『きゃーっ!』とか淑女らしく騒いでおくべきだったのかしら」
「騒がなくていいからとりあえず一旦出ようか」
私のちょっとした発言をマクベスタが冷たく一刀両断し、肩を掴んで回れ右させる。
そしてシュヴァルツが素早く扉を閉め、私達はしばし外で待機する事となった。