だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「そもそも地面に座るな、ドレスが汚れてしまうぞ」
「ありがとう。でも服なんて汚すものでしょう?」
マメなどでゴツゴツとしたマクベスタの手を握り、私は立ち上がる。裾をパンパンっと手ではらい、多少なりとも汚れを落とした。
そして口論するシュヴァルツとリードさんの間に「私が紛らわしい事してごめんなさいね」と割り込んでそれを止め、リードさんによる全員分の治癒が済み次第私達は城へと向かった。
ちなみに雷虎《プラズマタイガー》ズはいつの間にかいなくなっていて、お別れの言葉一つ言えなかった。短い間だったけどありがとう雷虎《プラズマタイガー》……!!
さてそれはともかく。城に向かう理由は単純明快。
今回の件の事で、オセロマイト王国国王のランデルス・オセロマイト王に謁見する為である。
この状況で王に謁見なんて難しいんだろうな……と皆で話していたのだが、いざ城に着くとマクベスタの連れと言う事であっさりと入城出来てしまった。
マクベスタが城の人に謁見の旨を伝える際、私がひょっこり顔とフォーロイトの名前を出した所、少し渋っていた城の人が顔色を変えて駆けだした。
その後は会う人全てが私を見てまるで化け物と遭遇したような反応をしていた。いくら私が"フォーロイト"でもなんと失礼な。
そしてあれよこれよという間に謁見の時が来てしまったのである。
「マクベスタ・オセロマイト第二王子殿下の帰城! お、及び……ふ、フォーロイト帝国が王女アミレス・ヘル・フォーロイト第一王女殿下の来城でしゅ……っ!!」
あ、噛んだ。大きな扉の前に立つ兵士が真っ青な顔で宣言すると、大きな扉はゆっくりと開いていった。
中に入る直前にちらりと後ろを振り向いた所、ディオとシャルが凄く緊張しているようだった。表情が完全に固まってしまっている。
逆にリードさんとイリオーデとシュヴァルツは特に緊張した様子が無い。自然体と言うべきなのか、慣れているのか。
かくいう私は少し緊張している。何故ならこれまで公の場に出た事が一度も無いから! 流石に緊張すると言うものよ。
しかし緊張なんてしている場合ではない。
とりあえずディオとシャルに心の中で頑張れとエールを送り、前を向き直す。マクベスタが先導するように歩いてくれるので、私達はその後ろを行った。
中はとても広かった。奥に玉座がありオセロマイト王が鎮座している。
私達が通った空間中央の道には玉座まで続く赤いカーペットが敷かれている。そのカーペットの左右に随分と顔色の悪いお偉いさんらしき人達がズラリと並んでいて、空間はとても荘厳な雰囲気に包まれている。
もし、少しでも粗相しようものなら首をはねられそうな……そんな雰囲気だ。
「ありがとう。でも服なんて汚すものでしょう?」
マメなどでゴツゴツとしたマクベスタの手を握り、私は立ち上がる。裾をパンパンっと手ではらい、多少なりとも汚れを落とした。
そして口論するシュヴァルツとリードさんの間に「私が紛らわしい事してごめんなさいね」と割り込んでそれを止め、リードさんによる全員分の治癒が済み次第私達は城へと向かった。
ちなみに雷虎《プラズマタイガー》ズはいつの間にかいなくなっていて、お別れの言葉一つ言えなかった。短い間だったけどありがとう雷虎《プラズマタイガー》……!!
さてそれはともかく。城に向かう理由は単純明快。
今回の件の事で、オセロマイト王国国王のランデルス・オセロマイト王に謁見する為である。
この状況で王に謁見なんて難しいんだろうな……と皆で話していたのだが、いざ城に着くとマクベスタの連れと言う事であっさりと入城出来てしまった。
マクベスタが城の人に謁見の旨を伝える際、私がひょっこり顔とフォーロイトの名前を出した所、少し渋っていた城の人が顔色を変えて駆けだした。
その後は会う人全てが私を見てまるで化け物と遭遇したような反応をしていた。いくら私が"フォーロイト"でもなんと失礼な。
そしてあれよこれよという間に謁見の時が来てしまったのである。
「マクベスタ・オセロマイト第二王子殿下の帰城! お、及び……ふ、フォーロイト帝国が王女アミレス・ヘル・フォーロイト第一王女殿下の来城でしゅ……っ!!」
あ、噛んだ。大きな扉の前に立つ兵士が真っ青な顔で宣言すると、大きな扉はゆっくりと開いていった。
中に入る直前にちらりと後ろを振り向いた所、ディオとシャルが凄く緊張しているようだった。表情が完全に固まってしまっている。
逆にリードさんとイリオーデとシュヴァルツは特に緊張した様子が無い。自然体と言うべきなのか、慣れているのか。
かくいう私は少し緊張している。何故ならこれまで公の場に出た事が一度も無いから! 流石に緊張すると言うものよ。
しかし緊張なんてしている場合ではない。
とりあえずディオとシャルに心の中で頑張れとエールを送り、前を向き直す。マクベスタが先導するように歩いてくれるので、私達はその後ろを行った。
中はとても広かった。奥に玉座がありオセロマイト王が鎮座している。
私達が通った空間中央の道には玉座まで続く赤いカーペットが敷かれている。そのカーペットの左右に随分と顔色の悪いお偉いさんらしき人達がズラリと並んでいて、空間はとても荘厳な雰囲気に包まれている。
もし、少しでも粗相しようものなら首をはねられそうな……そんな雰囲気だ。