だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
そして私は、次いで厩舎の場所を尋ねた。案内役に現れた騎士と侍女の方に「貴女様が行かれるような場所では……」と何度も言われたのだが、実家では全然近寄らせて貰えなくて興味があると告げた所、何とか案内して貰えた。
そして辿り着いた厩舎では、何頭もの馬がいて……初めて現れた毛色の違う私の事を興味深そうに見ているようだった。
ここに来た理由、そう! 事情が事情だし、無断で馬を一頭貸して貰おうかなーと。最悪、フォーロイトだから何とかなると踏んでいる。
なので、今夜ちょっと拝借する馬を選定する為にここに来たのだが……どうしよう、馬の善し悪し分かんない。
一応知識として乗馬の方法を把握してはいるものの、実際にやった事は無い。だってハイラが危ないからってやらせてくれなかったんだもん。
馬の善し悪しだって……いやもう分からないなら分からないなりに、私と相性の良さそうな馬を選べばいいのでは?
ぐるりと辺りを見渡すと、一頭の白い毛並みの馬と目が合ったような気がした。その馬に惹かれるように近づくと、案内役の騎士が「そちらはマクベスタ殿下の愛馬でして、名をブレイドと言います」と説明してくれた。
なんと、この子マクベスタの愛馬だったか。てかマクベスタはリアル白馬の王子様なのか。
「マクベスタ殿下以外にはあまり懐かないというか、大人しいのですがとても気難しいというか……なのであまり近づかないように──って王女殿下ぁ?!」
「触っちゃ駄目だったの……?」
騎士が狼狽する。私は今普通にブレイドに触れているのだが……どうやらこの子、本来はとても気難しい性格らしい。それなのに触る事を許されている私を見て騎士は驚いたようだ。
なんだかとてもマクベスタに似てる気がするのよね、この子。だから不思議と初めて会った気がしないというか、親近感が湧くというか。
「……ふふ、あなた、とっても主人に似てるわね。とても綺麗で、凛々しくて勇ましい」
「ブルッ」
「喜んでくれてるの? えぇそうね、あなたもあなたの主人もとっても素敵だわ」
「ブルルルッ」
ブレイドは、主人《マクベスタ》が褒められたからか嬉しそうに顔を寄せて来た。どうやら私にも少し心を許してくれたらしい。
それに……こころなしか、ブレイドの言葉が分かるような気がする。この子が何を言おうとしているのかが、何となく分かる。それってきっと、相性がいいって事よね?
うん、決めた。今夜この子と一緒に行こう。
そして辿り着いた厩舎では、何頭もの馬がいて……初めて現れた毛色の違う私の事を興味深そうに見ているようだった。
ここに来た理由、そう! 事情が事情だし、無断で馬を一頭貸して貰おうかなーと。最悪、フォーロイトだから何とかなると踏んでいる。
なので、今夜ちょっと拝借する馬を選定する為にここに来たのだが……どうしよう、馬の善し悪し分かんない。
一応知識として乗馬の方法を把握してはいるものの、実際にやった事は無い。だってハイラが危ないからってやらせてくれなかったんだもん。
馬の善し悪しだって……いやもう分からないなら分からないなりに、私と相性の良さそうな馬を選べばいいのでは?
ぐるりと辺りを見渡すと、一頭の白い毛並みの馬と目が合ったような気がした。その馬に惹かれるように近づくと、案内役の騎士が「そちらはマクベスタ殿下の愛馬でして、名をブレイドと言います」と説明してくれた。
なんと、この子マクベスタの愛馬だったか。てかマクベスタはリアル白馬の王子様なのか。
「マクベスタ殿下以外にはあまり懐かないというか、大人しいのですがとても気難しいというか……なのであまり近づかないように──って王女殿下ぁ?!」
「触っちゃ駄目だったの……?」
騎士が狼狽する。私は今普通にブレイドに触れているのだが……どうやらこの子、本来はとても気難しい性格らしい。それなのに触る事を許されている私を見て騎士は驚いたようだ。
なんだかとてもマクベスタに似てる気がするのよね、この子。だから不思議と初めて会った気がしないというか、親近感が湧くというか。
「……ふふ、あなた、とっても主人に似てるわね。とても綺麗で、凛々しくて勇ましい」
「ブルッ」
「喜んでくれてるの? えぇそうね、あなたもあなたの主人もとっても素敵だわ」
「ブルルルッ」
ブレイドは、主人《マクベスタ》が褒められたからか嬉しそうに顔を寄せて来た。どうやら私にも少し心を許してくれたらしい。
それに……こころなしか、ブレイドの言葉が分かるような気がする。この子が何を言おうとしているのかが、何となく分かる。それってきっと、相性がいいって事よね?
うん、決めた。今夜この子と一緒に行こう。