だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
『……これ、何があったんだ』
"優等生な僕"を演じる事も忘れ、僕は唸るような低い声でそう呟いていた。
……すると彼女は何と言ったと思う? 奴隷商の大人達相手に戦ってる時に隙をつかれて、って。
本当に馬鹿なのかと思った。何で君みたいな女の子がそんな無茶をしたのかとその場で説教してやりたいぐらいだった。
でも出来なかった。他ならぬスミレちゃんがまるで名誉の負傷とばかりに明るく話すので、叱るに叱れなかった。
心の弱い僕には、本人が望まない説教をする事なんて出来ない。そもそもそんな資格ないし、権利もないし。
だから僕は押し黙って悔しさから下唇を噛んで治癒した。当てつけとばかりにそれはもうとびっきり強力な治癒魔法を使って完治させてやった。
君に名誉の負傷なんてありませんよーだ。と思っていたのも束の間、今度は手足の骨が折れかけたとか言われた。
本当に何やってんのこの子と呆れ半分驚愕半分で彼女の全身に治癒魔法を使った。
こんな危ない事はもう二度としないでくれと釘を刺して、僕はディオに文句を言いに行った。なんて事に子供を巻き込んでるんだ! と。
しかしディオ達から返って来たのは、『この作戦の立案者はスミレなんだが』と言う言葉だった。……頭を抱えたよね。僕の心配は何だったのかと、本当にもう頭と心がごちゃごちゃになった。
"優等生な僕"を演じる事も忘れ、僕は唸るような低い声でそう呟いていた。
……すると彼女は何と言ったと思う? 奴隷商の大人達相手に戦ってる時に隙をつかれて、って。
本当に馬鹿なのかと思った。何で君みたいな女の子がそんな無茶をしたのかとその場で説教してやりたいぐらいだった。
でも出来なかった。他ならぬスミレちゃんがまるで名誉の負傷とばかりに明るく話すので、叱るに叱れなかった。
心の弱い僕には、本人が望まない説教をする事なんて出来ない。そもそもそんな資格ないし、権利もないし。
だから僕は押し黙って悔しさから下唇を噛んで治癒した。当てつけとばかりにそれはもうとびっきり強力な治癒魔法を使って完治させてやった。
君に名誉の負傷なんてありませんよーだ。と思っていたのも束の間、今度は手足の骨が折れかけたとか言われた。
本当に何やってんのこの子と呆れ半分驚愕半分で彼女の全身に治癒魔法を使った。
こんな危ない事はもう二度としないでくれと釘を刺して、僕はディオに文句を言いに行った。なんて事に子供を巻き込んでるんだ! と。
しかしディオ達から返って来たのは、『この作戦の立案者はスミレなんだが』と言う言葉だった。……頭を抱えたよね。僕の心配は何だったのかと、本当にもう頭と心がごちゃごちゃになった。