だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「この子が突然襲いかかってしまい申し訳ございません。町で急に話しかけられたかと思えば空間魔法で行先も分からず強制連行されたので……とても、警戒が強まっていたのです」
小さく頭を下げながら、私は堂々と言い訳を述べた。何も嘘は言ってないのだからこれぐらいは許して欲しい。
ちらりとミカリアの方を見ると……随分と黒い笑顔でラフィリアの事をじっと見つめていて。
「ラフィリア、まさか何も説明せずに彼女達を?」
「…………当方、命令遂行……」
「出来てないよね? 僕は君にちゃーんと説明するようにも言った筈だけど。一国のお姫様相手に一体何をしてるのかな??」
「…………氷王女発見後、対象移動懸念……緊急任務兼報告故、焦心……」
「はぁ。とりあえず一連の無礼を姫君に謝らなくては」
ミカリアとラフィリアの上下関係がハッキリとしたやり取りをぽかんとしながら見ていると、ふとこちらに視線を寄越したミカリアと目が合ってしまった。
ミカリアはふっと柔らかく笑った後、胸元に右手を当てて左手を横に広げ少し頭を下げた。
これは確か……国教会の正式な謝罪の姿勢、だったかしら。ゲームのミカリアルートで見た気がするわ。
「……うちのラフィリアがすみません。罰を希望でしたらいくらでも」
聖人が頭を下げた事により、ラフィリアもまた深々と頭を垂れる。
とても貴重な、聖人と枢機卿の頭頂部をまじまじと見てしまった事による恐怖心をかき消して、私は彼等を真っ直ぐ見据えて返答を口にした。
「罰よりも説明を希望します。どうして貴方達がここにいるのか……どうして私に用があるのか、それをお教え下さいまし」
「そう来ましたか。勿論構いませんよ、その代わりどこか落ち着いた場所に行きませんか? ここだととても目立ってしまいますし」
ミカリアの提案を二つ返事で承諾し、私達は近くのお洒落な高級飲食店……それも一等室と呼ばれる最上級の個室に通された。ちなみに代金はミカリア持ちである。
そこで四人で一つのテーブルを囲う形で座り、話し合う事に。その間ブレイドには悪いけど店の近くの物陰で待っててもらった。
そういえば……店に入った瞬間、店員が私達を見て一瞬ギョッとしていたがあれはなんだったんだろう。凄い興奮してらしたけども。
それはともかく。最初に話を切り出したのは勿論ミカリアだった。ミカリアは注文した飲み物が席に届くなり、口を切った。
「まず僕達がここにいる理由からお話ししましょうか、きっと姫君はそれに一番驚かれていらっしゃるでしょうから」
それに頷いて相槌を打ちつつ、飲み物を口にする。……ってこれお酒じゃないの。ジョーヌベリーって文言だけ見て適当に頼んだから気づかなかった……この歳で飲酒はまずい……大人達にバレたらまずい。
と思っていてもお酒を飲む手は止まらない。このお酒凄く美味しい! もっと飲みたい! なんて考えつつぐびぐびと飲む。
小さく頭を下げながら、私は堂々と言い訳を述べた。何も嘘は言ってないのだからこれぐらいは許して欲しい。
ちらりとミカリアの方を見ると……随分と黒い笑顔でラフィリアの事をじっと見つめていて。
「ラフィリア、まさか何も説明せずに彼女達を?」
「…………当方、命令遂行……」
「出来てないよね? 僕は君にちゃーんと説明するようにも言った筈だけど。一国のお姫様相手に一体何をしてるのかな??」
「…………氷王女発見後、対象移動懸念……緊急任務兼報告故、焦心……」
「はぁ。とりあえず一連の無礼を姫君に謝らなくては」
ミカリアとラフィリアの上下関係がハッキリとしたやり取りをぽかんとしながら見ていると、ふとこちらに視線を寄越したミカリアと目が合ってしまった。
ミカリアはふっと柔らかく笑った後、胸元に右手を当てて左手を横に広げ少し頭を下げた。
これは確か……国教会の正式な謝罪の姿勢、だったかしら。ゲームのミカリアルートで見た気がするわ。
「……うちのラフィリアがすみません。罰を希望でしたらいくらでも」
聖人が頭を下げた事により、ラフィリアもまた深々と頭を垂れる。
とても貴重な、聖人と枢機卿の頭頂部をまじまじと見てしまった事による恐怖心をかき消して、私は彼等を真っ直ぐ見据えて返答を口にした。
「罰よりも説明を希望します。どうして貴方達がここにいるのか……どうして私に用があるのか、それをお教え下さいまし」
「そう来ましたか。勿論構いませんよ、その代わりどこか落ち着いた場所に行きませんか? ここだととても目立ってしまいますし」
ミカリアの提案を二つ返事で承諾し、私達は近くのお洒落な高級飲食店……それも一等室と呼ばれる最上級の個室に通された。ちなみに代金はミカリア持ちである。
そこで四人で一つのテーブルを囲う形で座り、話し合う事に。その間ブレイドには悪いけど店の近くの物陰で待っててもらった。
そういえば……店に入った瞬間、店員が私達を見て一瞬ギョッとしていたがあれはなんだったんだろう。凄い興奮してらしたけども。
それはともかく。最初に話を切り出したのは勿論ミカリアだった。ミカリアは注文した飲み物が席に届くなり、口を切った。
「まず僕達がここにいる理由からお話ししましょうか、きっと姫君はそれに一番驚かれていらっしゃるでしょうから」
それに頷いて相槌を打ちつつ、飲み物を口にする。……ってこれお酒じゃないの。ジョーヌベリーって文言だけ見て適当に頼んだから気づかなかった……この歳で飲酒はまずい……大人達にバレたらまずい。
と思っていてもお酒を飲む手は止まらない。このお酒凄く美味しい! もっと飲みたい! なんて考えつつぐびぐびと飲む。