だいたい死ぬ悲運の王女は絶対に幸せになりたい!〜努力とチートでどんな運命だって変えてみせます〜
「…………どうしてオレはこう、運が悪いんだ…」
はぁ……と項垂れる。するとその時、誰も寄り付かないようなこの場所に人がやって来た。
その人は、キョロキョロと辺りを見渡しながらとある人物を呼んでいて……。
「姫様ー、いらっしゃいますかー?」
彼女は……アミレスの専属侍女のハイラさんだな。アミレスを探しているのか?
「どうかしましたか」
今日ここにアミレスは来ていない事を伝えようと、ハイラさんに声をかける。するとハイラさんはこちらに気づいたようで恭しくお辞儀した。
「これはマクベスタ殿下……私の姫様をお見かけしませんでしたか?」
……私の? まぁいいか、ここはしっかりと伝えなければ。
「いいえ、少なくともオレがここにいる間には見かけていません」
「本当ですか? それはおかしいですね……」
ここにアミレスは来ていないと伝えると、ハイラさんの表情が曇った。
おかしいとは? と問うと、ハイラさんはオレの目を見て不安げに言った。
「……姫様がいつも特訓の際にお召しになられる衣服と姫様の愛剣が、お部屋のどこにも無いのです。勿論姫様もシルフ様もいらっしゃいませんでした……なので、本日も自主練をしていらっしゃるものだと思いこちらに来たのです」
……そういえば、昨日、アミレスが妙にそわそわしていたような気がする。もしかして今日何かあるのか……?
「ですが、オレはアミレスを見ていません……一体どういう事なのでしょうか」
「本当に………何だかとても嫌な予感が致します……」
ハイラさんの表情を見ていると、オレまで不安になってきてしまった。
程なくして『もう少し姫様をお探ししてみます』と言いハイラさんがどこかへ向かうのを見送った後、オレは不安を吹き飛ばそうと素振りを繰り返していた。休憩も挟まず、日が落ちるまでずっと。
……──この時は、本当に嫌な予感が的中するなんて、思いもしなかったんだ。
はぁ……と項垂れる。するとその時、誰も寄り付かないようなこの場所に人がやって来た。
その人は、キョロキョロと辺りを見渡しながらとある人物を呼んでいて……。
「姫様ー、いらっしゃいますかー?」
彼女は……アミレスの専属侍女のハイラさんだな。アミレスを探しているのか?
「どうかしましたか」
今日ここにアミレスは来ていない事を伝えようと、ハイラさんに声をかける。するとハイラさんはこちらに気づいたようで恭しくお辞儀した。
「これはマクベスタ殿下……私の姫様をお見かけしませんでしたか?」
……私の? まぁいいか、ここはしっかりと伝えなければ。
「いいえ、少なくともオレがここにいる間には見かけていません」
「本当ですか? それはおかしいですね……」
ここにアミレスは来ていないと伝えると、ハイラさんの表情が曇った。
おかしいとは? と問うと、ハイラさんはオレの目を見て不安げに言った。
「……姫様がいつも特訓の際にお召しになられる衣服と姫様の愛剣が、お部屋のどこにも無いのです。勿論姫様もシルフ様もいらっしゃいませんでした……なので、本日も自主練をしていらっしゃるものだと思いこちらに来たのです」
……そういえば、昨日、アミレスが妙にそわそわしていたような気がする。もしかして今日何かあるのか……?
「ですが、オレはアミレスを見ていません……一体どういう事なのでしょうか」
「本当に………何だかとても嫌な予感が致します……」
ハイラさんの表情を見ていると、オレまで不安になってきてしまった。
程なくして『もう少し姫様をお探ししてみます』と言いハイラさんがどこかへ向かうのを見送った後、オレは不安を吹き飛ばそうと素振りを繰り返していた。休憩も挟まず、日が落ちるまでずっと。
……──この時は、本当に嫌な予感が的中するなんて、思いもしなかったんだ。