ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
プロローグ
「今日もいい天気だわねぇ」
果物やパンを載せた皿を手に外に出てきたシアは、目を細めて空を見上げた。
「いい天気だねぇ……」
シアの肩に乗ったマルも、同じように目を細める。
この国に来たのは、季節が春から夏に移りかわろうとする頃だった。
あれからいろいろあったけれど、今のところ、おおむねうまくいっている。こうして、ガラティア王国の離宮で生活することも許されているし。
チチッと鳴いた鳥が、皿を持っている左腕に止まった。鳴き声をあげたかと思ったら、嘴を開いて餌をねだる。
「おはよう、元気にしてた?」
離宮の前には、薬草の畑だけではなく、鳥達のための餌台も作った。
朝餌を置いておくと、一日中入れ替わり立ち代わり鳥がやってきて、居間からその様子を眺めているシアを楽しませてくれるのである。
今、腕に止まっている鳥は、その中でも常連で、シアの手から餌をとっていくのが気に入っているらしい。翼をたたみ、チチチッと急かすようにまた声をあげる。
「はいはい。ひとり占めはだめよ?」
果物やパンを載せた皿を手に外に出てきたシアは、目を細めて空を見上げた。
「いい天気だねぇ……」
シアの肩に乗ったマルも、同じように目を細める。
この国に来たのは、季節が春から夏に移りかわろうとする頃だった。
あれからいろいろあったけれど、今のところ、おおむねうまくいっている。こうして、ガラティア王国の離宮で生活することも許されているし。
チチッと鳴いた鳥が、皿を持っている左腕に止まった。鳴き声をあげたかと思ったら、嘴を開いて餌をねだる。
「おはよう、元気にしてた?」
離宮の前には、薬草の畑だけではなく、鳥達のための餌台も作った。
朝餌を置いておくと、一日中入れ替わり立ち代わり鳥がやってきて、居間からその様子を眺めているシアを楽しませてくれるのである。
今、腕に止まっている鳥は、その中でも常連で、シアの手から餌をとっていくのが気に入っているらしい。翼をたたみ、チチチッと急かすようにまた声をあげる。
「はいはい。ひとり占めはだめよ?」
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