ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
(もし、俺がシアに求婚したとして――だ)

 シアがエドの求婚を受け入れてくれるかどうかは不明だが、ここでは受け入れてもらったものとする。となると、彼女の地位は王妃ということになるわけで。
 窮屈な貴族としての生活より、今の生活の方が気に入っているらしいシアに、王族貴族の生活に戻れというのも気の毒なような。

(俺にできるのは、なんだろう)

 シアには、シアの望む人生を送ってもらいたい。そのために、エドにできることはなんなのだろう。
 ひとり、屋上に残って考え込む。ここなら、誰にも邪魔されずに考えることができる。
 イドリスがエドをこの場に残したことに、感謝したい気持ちになった。
< 116 / 302 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop