ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
シアが迷っているのを見て取ったマルが、すかさず誘惑してくる。長年一緒にいるので、どうしたらシアを動かせるのか完全に把握されているのがちょっと悔しい。
誘惑に負けそうになったその時。
「シア! ちょっといいか?」
向こう側から、パタパタとイドリスがやってくる。ち、とエドが舌打ちした。
「あいつ、すぐ邪魔したがる……!」
「手を貸してほしいんだ! 頼む」
エドの言葉が聞こえていなかったのか、すぐ側に来たイドリスは頭を下げた。
イドリスに頭を下げられてしまったら、シアとしては拒む理由はない。
「手ぐらいいくらでも貸すけれど、なにがあったの?」
「それは、直接聞いて!」
イドリスに引きずられるようにして別荘に戻る。中には入らず、そのまま別荘の前にある砂浜に行ったら、ひとりの人魚が待っていた。
男性の人魚で、顔立ちからするとエドやヨアキム、シャーミル達と同年代くらいに見える。人魚は人間よりずっと長生きする種族なので、見た目で判断することはできないが。
「……なにがあったんですか?」
誘惑に負けそうになったその時。
「シア! ちょっといいか?」
向こう側から、パタパタとイドリスがやってくる。ち、とエドが舌打ちした。
「あいつ、すぐ邪魔したがる……!」
「手を貸してほしいんだ! 頼む」
エドの言葉が聞こえていなかったのか、すぐ側に来たイドリスは頭を下げた。
イドリスに頭を下げられてしまったら、シアとしては拒む理由はない。
「手ぐらいいくらでも貸すけれど、なにがあったの?」
「それは、直接聞いて!」
イドリスに引きずられるようにして別荘に戻る。中には入らず、そのまま別荘の前にある砂浜に行ったら、ひとりの人魚が待っていた。
男性の人魚で、顔立ちからするとエドやヨアキム、シャーミル達と同年代くらいに見える。人魚は人間よりずっと長生きする種族なので、見た目で判断することはできないが。
「……なにがあったんですか?」