ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
王宮に上がれない身分の人は神殿に言づけてくれるように頼んであるから、なにか問題が発生すればそちらから連絡が来る。いずれ、神殿でも面会できるように準備を進めているところであった。
「聖女様、ご機嫌麗しく――お目にかかれて光栄です。いや、聖女様がこんなに美しい方だったとは」
シアは微笑んで彼に椅子を勧めたけれど、それよりも先に彼の口からは美辞麗句が飛び出した。シアの機嫌を取った方がいいと思っているのだろうか。
(この人は私を認めてくれているみたいだけど――)
この国には、シアのことを面白く思わない人もたくさんいるという話は、シアも承知している。これだけの誉め言葉を並べてくる裏には、どんな事情があるのだろうか。
「神秘的な銀色の髪、美しい瞳――さすが、天の遣わした」
「ご用件を。わたくしの見目など、女神様のご威光を示すのにたいした意味はありませんわ」
シアの見た目は悪くないのだろう。ベラの店で店番を始めたばかりの頃、そう言ってシアを誘惑しようとした冒険者もいた。
「聖女様、ご機嫌麗しく――お目にかかれて光栄です。いや、聖女様がこんなに美しい方だったとは」
シアは微笑んで彼に椅子を勧めたけれど、それよりも先に彼の口からは美辞麗句が飛び出した。シアの機嫌を取った方がいいと思っているのだろうか。
(この人は私を認めてくれているみたいだけど――)
この国には、シアのことを面白く思わない人もたくさんいるという話は、シアも承知している。これだけの誉め言葉を並べてくる裏には、どんな事情があるのだろうか。
「神秘的な銀色の髪、美しい瞳――さすが、天の遣わした」
「ご用件を。わたくしの見目など、女神様のご威光を示すのにたいした意味はありませんわ」
シアの見た目は悪くないのだろう。ベラの店で店番を始めたばかりの頃、そう言ってシアを誘惑しようとした冒険者もいた。