ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
また、頭をよしよしされる。子供じゃないのにと思う反面、自分の心はまだ子供なのだと真正面から突きつけられた気がした。
今までのシアの人生は、生き残ることで精一杯。人と深くかかわり合うこともなかった。それを言い訳にするつもりもないが、他人とかかわり合うのが上手ではない自覚はある。
ふっと優しい顔になったイドリスは、視線を落とした。
「ねえ、シア……君は、何回目?」
何回目? 不意に話題が変わったので、なんのことかと戸惑う。真正面からシアと視線を合わせるのを避けたのか、うつむきがちにイドリスは続ける。
「僕は、三回目かな。気がついたら、人生が巻き戻っているんだ。ううん、一回死んで、もう一度生き直しているのかも」
「……え?」
ループ、していた。シアだけじゃない。イドリスもループしていた。人生を何度も繰り返している人が他にいるなんて思ってもいなかった。
「でも、いつも間に合わない。君を救うのには間に合わないんだ。いつも、君の十八の誕生日直前になって記憶が戻るから」
「記憶が……あるの……?」
今までのシアの人生は、生き残ることで精一杯。人と深くかかわり合うこともなかった。それを言い訳にするつもりもないが、他人とかかわり合うのが上手ではない自覚はある。
ふっと優しい顔になったイドリスは、視線を落とした。
「ねえ、シア……君は、何回目?」
何回目? 不意に話題が変わったので、なんのことかと戸惑う。真正面からシアと視線を合わせるのを避けたのか、うつむきがちにイドリスは続ける。
「僕は、三回目かな。気がついたら、人生が巻き戻っているんだ。ううん、一回死んで、もう一度生き直しているのかも」
「……え?」
ループ、していた。シアだけじゃない。イドリスもループしていた。人生を何度も繰り返している人が他にいるなんて思ってもいなかった。
「でも、いつも間に合わない。君を救うのには間に合わないんだ。いつも、君の十八の誕生日直前になって記憶が戻るから」
「記憶が……あるの……?」