ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
目を瞬かせたアンセルムは、こちらをうかがうような表情をしている。幼い子供に、そんな顔をさせてしまうなんて。
「いや、怒ってはいない――たぶん、アンセルムに嫌われるのが怖かったんだと思う」
アンセルムを子供とは思わないこと。シアが言ったように、きっと、エドが思っているよりずっとアンセルムは大人だ。
「アンセルム――お前の母親が遠くに行っている件だが」
「はい、兄上」
緊張の面持ちで、アンセルムはエドを見上げる。やはり、嘘はついてはいけないと思った。
「療養ではなく――俺を殺そうとしたからなんだ。その罰を受けているんだ」
「兄上を、殺す……?」
もう少し、言葉を選んだ方がいいだろうか。エドの胸を、一瞬後悔の念がかすめる。
「俺が、呪われていたのは知っているな?」
「はい。だから僕には会えないのだと教えてもらいました」
半年ほど前までは、アンセルムとは別々の場所で暮らしていた。アンセルムには母親がいたし、エドとはかかわらない方がいいだろうと思っていたからだ。
「その呪いをかけていたのが、イリア元王太后――つまり、お前の母親だ」
「……母上が?」
「いや、怒ってはいない――たぶん、アンセルムに嫌われるのが怖かったんだと思う」
アンセルムを子供とは思わないこと。シアが言ったように、きっと、エドが思っているよりずっとアンセルムは大人だ。
「アンセルム――お前の母親が遠くに行っている件だが」
「はい、兄上」
緊張の面持ちで、アンセルムはエドを見上げる。やはり、嘘はついてはいけないと思った。
「療養ではなく――俺を殺そうとしたからなんだ。その罰を受けているんだ」
「兄上を、殺す……?」
もう少し、言葉を選んだ方がいいだろうか。エドの胸を、一瞬後悔の念がかすめる。
「俺が、呪われていたのは知っているな?」
「はい。だから僕には会えないのだと教えてもらいました」
半年ほど前までは、アンセルムとは別々の場所で暮らしていた。アンセルムには母親がいたし、エドとはかかわらない方がいいだろうと思っていたからだ。
「その呪いをかけていたのが、イリア元王太后――つまり、お前の母親だ」
「……母上が?」