ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「――わかりました、兄上。兄上は、僕を追放しようとは思わなかったのですか? 母上みたいに」
「アンセルムが、なにも知らないのは知っていたからな。それに、アンセルムが俺の弟であるという事実は変えようがない」
くしゃりとアンセルムの顔が歪む。懸命にこらえていた涙が、彼の目から零れ落ちた。
「……嫌わないで……くれますか……?」
「嫌うはず、ないだろ」
「兄上、僕はどうしたらいいんですか?」
ぎゅっと強くエドにアンセルムはしがみつく。彼の背をなでてやりながら、エドは言葉を探す。
「アンセルム。それは、俺が口を出せることじゃない――あの離宮の中にあるもの全て、お前が受け継げるようにしてやる。納得いくまで調べればいい」
エドの手が、ゆっくりとアンセルムの背中を上下する。アンセルムは、涙が枯れるまで泣き続けた。
「アンセルムが、なにも知らないのは知っていたからな。それに、アンセルムが俺の弟であるという事実は変えようがない」
くしゃりとアンセルムの顔が歪む。懸命にこらえていた涙が、彼の目から零れ落ちた。
「……嫌わないで……くれますか……?」
「嫌うはず、ないだろ」
「兄上、僕はどうしたらいいんですか?」
ぎゅっと強くエドにアンセルムはしがみつく。彼の背をなでてやりながら、エドは言葉を探す。
「アンセルム。それは、俺が口を出せることじゃない――あの離宮の中にあるもの全て、お前が受け継げるようにしてやる。納得いくまで調べればいい」
エドの手が、ゆっくりとアンセルムの背中を上下する。アンセルムは、涙が枯れるまで泣き続けた。