ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「イドリス様、大切なことをお忘れではありませんか? 我々がこちらの国に来たのは、ヴィニーシア様にお目にかかることではなく、別の用件でしたでしょうに」
「あ、そうだった――ごめんごめん。シアに会えて、本当に嬉しかったからさ。あ、さっきの話は考えておいて」
シャーミルに話題を切り替えられ、イドリスはバチンッ! とこちらに片目を閉じてくる。
(思っていたのと違う――!)
思わず心の中で叫んだ。違う、思っていたのと違う。真面目な文面からは、こんな陽気な人間だなんて、想像できなかった。
「……さっきの話? 認めるわけには」
エドの仏頂面が最高潮に達した。よその国からの客人の前で、こんなに素直に表情を出してしまって大丈夫なのだろうか。
「なんであんたが口を挟んでくるんだよ。王様なのがそんなに偉い――イデデデデ」
「教育ができてなくて、本当に申し訳ありません。あとで尻を叩いておきます」
容赦なくイドリスの耳を捻り上げながら、シャーミルは頭を下げる。
「痛いって! 僕もう十六!」
「あ、そうだった――ごめんごめん。シアに会えて、本当に嬉しかったからさ。あ、さっきの話は考えておいて」
シャーミルに話題を切り替えられ、イドリスはバチンッ! とこちらに片目を閉じてくる。
(思っていたのと違う――!)
思わず心の中で叫んだ。違う、思っていたのと違う。真面目な文面からは、こんな陽気な人間だなんて、想像できなかった。
「……さっきの話? 認めるわけには」
エドの仏頂面が最高潮に達した。よその国からの客人の前で、こんなに素直に表情を出してしまって大丈夫なのだろうか。
「なんであんたが口を挟んでくるんだよ。王様なのがそんなに偉い――イデデデデ」
「教育ができてなくて、本当に申し訳ありません。あとで尻を叩いておきます」
容赦なくイドリスの耳を捻り上げながら、シャーミルは頭を下げる。
「痛いって! 僕もう十六!」