ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
「イドリスだって、なかなか国を出るわけにはいかないでしょう?」
エドと話をする時は、いまだに敬語が抜けないが、イドリスは違う。彼との文通は、もう何年も続いていたから。
「今回だって、かなり強引に出てきたんですよ」
額に手を当てたシャーミルは、深々とため息。彼の苦労がしのばれる。
「だって、シアに会いたかったから。ごめん――遅くて」
「遅い? 遅くなんてないわよ。会えて嬉しいもの」
「いつも、間に合わないんだよ。君を助けるのには、さ……」
続く言葉は、あまりにも小さな声で。一瞬聞き逃してしまった。
「今、なんて言ったの?」
「たいしたことじゃない。それより、求婚の件は真面目に考えてよね」
「真面目にって、言われても……どうして、イドリスは私に求婚するの?」
最初から、シアの答えは決まっているのだけれど。つい問いかけてしまった。
「そりゃ、君と結婚するのが一番いいって思ったからさ。そうしたら、君のことを守れるし」
国境を挟んでいても、イドリスはシアのことを大切に思ってくれているらしい。
エドと話をする時は、いまだに敬語が抜けないが、イドリスは違う。彼との文通は、もう何年も続いていたから。
「今回だって、かなり強引に出てきたんですよ」
額に手を当てたシャーミルは、深々とため息。彼の苦労がしのばれる。
「だって、シアに会いたかったから。ごめん――遅くて」
「遅い? 遅くなんてないわよ。会えて嬉しいもの」
「いつも、間に合わないんだよ。君を助けるのには、さ……」
続く言葉は、あまりにも小さな声で。一瞬聞き逃してしまった。
「今、なんて言ったの?」
「たいしたことじゃない。それより、求婚の件は真面目に考えてよね」
「真面目にって、言われても……どうして、イドリスは私に求婚するの?」
最初から、シアの答えは決まっているのだけれど。つい問いかけてしまった。
「そりゃ、君と結婚するのが一番いいって思ったからさ。そうしたら、君のことを守れるし」
国境を挟んでいても、イドリスはシアのことを大切に思ってくれているらしい。