ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
 顔を合わせるのは初めてなのに心を許せるのは、何度も文を交わしてきたからか。

「だめだめ、シアは僕のものだから、君と結婚させるわけにはいかないね」

 なぜ、テーブルの上にいるマルが参戦してくるのだろう。

「なんだとぅ?」

 手を伸ばしたイドリスにその場でひっくり返され、マルは足をバタバタとさせる。

「今、なんて言った? 僕と結婚させるわけにはいかないって? うりゃうりゃ」
「わあ、やめてよぅ! シャーミルこいつをなんとかして!」

 いくら足をばたばたさせたところで、イドリスにはかなわないらしい。結局マルは、イドリスが満足するまでお腹を撫でさすられてしまったのだった。
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