ループ11回目の聖女ですが、隣国でポーション作って幸せになります!2
なにしろ、エドは国王陛下である。国王陛下が国を離れるのって、本来かなり大ごとな気がするのだが。
シアの心配をよそに、エドはここにとどまると決めたらしい。ヨアキムはどうなのだろうとちらりと見れば、反対するつもりはないようだった。
(ヨアキムさんが邪魔しないってことは、問題ないってことなんでしょうね)
それなら、問題ないだろう。
――それに。
過去十回も巻き戻ったとはいえ、シアの人生は常に狭い範囲で生活することしか許されなかった。わかりやすく言えば、聖女の祠とその周辺。
時々、遠くまで出かける時には、馬車に乗せられたり、グリフォンに乗せられたり。目的を達成したら、すぐに戻ってこなければならなかった。
聖女の祠を逃げ出してみたこともあったけれど、その時には自分の身を守るので精一杯。観光なんてしている余裕、あるはずもなかった。
それなら、ほんの数日。この街を探検してみるのもいいのではないだろうか。ベラのところのポーションは、まだしばらくの間は在庫が持つだろうし、なにかあればエドのところに連絡が届くはず。それなら、しばらくの間、この街にとどまってみたい。
シアの心配をよそに、エドはここにとどまると決めたらしい。ヨアキムはどうなのだろうとちらりと見れば、反対するつもりはないようだった。
(ヨアキムさんが邪魔しないってことは、問題ないってことなんでしょうね)
それなら、問題ないだろう。
――それに。
過去十回も巻き戻ったとはいえ、シアの人生は常に狭い範囲で生活することしか許されなかった。わかりやすく言えば、聖女の祠とその周辺。
時々、遠くまで出かける時には、馬車に乗せられたり、グリフォンに乗せられたり。目的を達成したら、すぐに戻ってこなければならなかった。
聖女の祠を逃げ出してみたこともあったけれど、その時には自分の身を守るので精一杯。観光なんてしている余裕、あるはずもなかった。
それなら、ほんの数日。この街を探検してみるのもいいのではないだろうか。ベラのところのポーションは、まだしばらくの間は在庫が持つだろうし、なにかあればエドのところに連絡が届くはず。それなら、しばらくの間、この街にとどまってみたい。