離婚前提から 始まる恋
「中へどうぞ」
もう一つ上のフロア、MISASAの最上階にある社長室。
尊人さんに渡された書類を持って上がって行くと、すぐに中へと通された。
おそらく、事前に尊人さんが連絡を入れてくれたのだろう。
「おお、花音ちゃん。こっちに来なさい」
「はい」
お義父様に声をかけられ歩み寄った。
今社長室にいるのは、ソファーに向かい合って座る勇人とお義父様と、勇人の後方に立つ里佳子さん。
お義父様はいつもより少しだけ硬い表情で、勇人と里佳子さんは凄く神妙な面持ち。
私はここに来るべきではなかったとすぐに気が付いたけれど、来てしまった以上はどうしようもない。
「専務から書類を預かってまいりました。お話し中のようでしたら」
「いや、かまわないからここにいなさい」
あまりに空気が重くて、失礼しますと出ていこうとしたのに、お義父様に止められてしまった。
もう一つ上のフロア、MISASAの最上階にある社長室。
尊人さんに渡された書類を持って上がって行くと、すぐに中へと通された。
おそらく、事前に尊人さんが連絡を入れてくれたのだろう。
「おお、花音ちゃん。こっちに来なさい」
「はい」
お義父様に声をかけられ歩み寄った。
今社長室にいるのは、ソファーに向かい合って座る勇人とお義父様と、勇人の後方に立つ里佳子さん。
お義父様はいつもより少しだけ硬い表情で、勇人と里佳子さんは凄く神妙な面持ち。
私はここに来るべきではなかったとすぐに気が付いたけれど、来てしまった以上はどうしようもない。
「専務から書類を預かってまいりました。お話し中のようでしたら」
「いや、かまわないからここにいなさい」
あまりに空気が重くて、失礼しますと出ていこうとしたのに、お義父様に止められてしまった。