とある会社の色んな恋
服も、淡い色のコートとか、
かわいいスカートとか履いたら、
こんなかわいくなれるのかな…
いや、なれない。
私には似合わない。
淡い色の服なんて、
このきつそうな性格に
見えると言われる
私の顔に似合うわけないでしょ。
でも、清水はそういうの…好きかな……?
エレベーターが止まって、
強面のおじさん二人が乗り込んできた。
私たちとは違って、
ためらうことなく
無理に乗り込んできたから、
私はそのまま押されて清水の胸と
おじさんの背中にプレスされる形になった。
うぅ…苦し…
っていうか、そろそろ重量オーバーでしょ?
なんで鳴らないの?
その時、
「こっち来いよ」
清水が耳元でそうささいて、
私を壁際にやると、
自分は強面おじさんと
背中あわせになる位置に移動した。